脂肪注入やFGF注射を行ったが余計に膨らんだ、笑うと膨らみができるなどお悩みを抱えている方が少なからずいらっしゃいます。
当院ではそのようなトラブルケースに対して手術的に切除を行っております。
目の下のシコリはなぜできるのか?
目の下のシコリは異物の注入で起こります。特に多いのは脂肪注入です。
目の下は特に目頭側の部位は特殊な構造をしており、皮膚の下はすぐに筋肉でそのまま筋肉が骨に付着しています。
なので、脂肪を注入すると筋肉の中に入ります。ですのでほんの少量であれば問題ありませんが、それなりの量の脂肪が残ると笑った時に膨らむなどの気になる事象が出てくるわけです。
また、より目に近い部分の場合は筋肉の下に眼窩隔膜や眼窩脂肪というものがあります。ここに脂肪が入ると、クマが出来た、クマの治療をしたのに治っていないというような見え方をします。
FGF注射は組織を増殖させるものですので同じようなことが起きます。
眼窩部(目の近く)のケース
このケースの症状としてはクマ治療を行ったのに治っていないような状態を訴える方が多いです。
また、しこりも触りやすく、自分でコリコリするものがあるという方もいます。
症例
他院で脂肪注入を受けて余計に膨らんだという方です。
クマがあるように見えますが、治療歴と触診でしこりがあることが分かります。
眼輪筋と眼窩隔膜の間に大きなしこりがありました。
術後9か月ですが、クマも一緒に修正したのできれいな目元になっています。
頬(眼輪筋)のケース
このケースの場合は、真顔では問題ないけれども、笑うとボコッと膨らむという状態です。
シコリはご自身で触っても分からないという方が多いです。
矢印のように笑うと膨らむ部分があります。
結構大きなしこりが入っていることが多いです。
術後4か月ですが、膨らみは解消されています。
手術によるリスク
しこり切除の手術は非常に難しく、リスクもあります。
筋肉内にしこりが出来ている方が手術の難易度、リスクは格段に上がります。
腫れや内出血
大きなものは1-2週間で引いていきます。
たれ目、笑いにくさ
手術による影響でたれ目になったり、笑いにくさ(目の下の動きにくさ)が出ます。
半年~1年程度で落ち着くことが多いですが、残る場合もあります。
取れるかどうか?どこまで良くなるか?
触って分かるシコリを切除しても症状が少し残る場合があります。
その場合に、取り残しがあるのか、取り残しはないがそのような形になっているのかが判別が難しいです。
凹まないか?
元々凹んでいたから脂肪などを入れていると思います。その分が無くなることによって凹みが出る可能性があります。
また、筋肉内にシコリのようなボリュームがあるものが入ると筋肉が薄くなっている可能性もあり、元より窪んだ感じが出てしまう可能性があります。
*手術中に余った脂肪などで補いますが、限界があります。
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