お顔のお肉を気にしいてたり、もっと小顔になりたいという方は多いと思います。
しかし、脂肪吸引の手術となると、怖いし腫れや内出血も出てしまうため、なんとなく抵抗がありますよね。
そんな方に人気なのが、脂肪溶解注射です。
脂肪吸引手術と比べると、短時間で終わりますし、腫れや内出血の程度も少ないため、お仕事や日常生活にあまり影響をきたさずに、小顔になることができる処置です。
この記事では、お顔の脂肪溶解注射の効果・リスク・腫れなどのダウンタイムの期間を解説いたします。
小顔になりたいけど、手術は怖い。という方は、ぜひ読んでみて下さい。
目次
1.顔の脂肪溶解注射の効果
脂肪吸引に比べると脂肪溶解注射はマイルドに徐々に効果を出していくものです。1回では効果の分らないことも多くあります。製品やクリニックにもよりますが、1-2週間に1回や長い場合は8週間ほど開けて注射を繰り返します。合計3-4回の施術が必要になります。
私の印象では、「痩せた?」と言われたり、「お化粧するときに小顔になったのを触って実感する」という感じです。
写真はBNLS注射の画像です
2.注射できる顔のパーツ
主に用いられる部位は、ほほ・あご下・ほうれい線の上があります。脂肪による膨らみのある部位ならどこでも注射可能ですが、目の周りは強い腫れによって眼球が圧迫される可能性があるので、腫れにくい脂肪溶解注射の「輪郭注射」か「BNLS」をお勧めします。脂肪溶解注射の種類の違いは4章で説明します。
また、「輪郭注射」や「BNLS」は鼻にも使用されます。
3.顔の脂肪溶解注射の種類と選び方
脂肪溶解注射には色々な種類があり分りにくいですが、タイプで分けると下の表のように3タイプに分かれます。
脂肪溶解注射とはPPC(フォスファチジルコリン)とDOC(デオキシコール酸)が両方入っているものを呼んでいました。簡単に行ってしまえばDOCが脂肪を壊す作用、PPCが壊れた脂肪を溶かすような作用と考えられています。
しかし、DOCは特に腫れが出る成分です。出来るだけ腫れを出さないように、このDOCを除いてPPCのみ入っている商品で「リジェンスリム」と言うものがあます。また、PPCもDOCも入ってない「輪郭注射」や「BNLS」と言うものも最近出てきました。PPCもDOCも入っていないので脂肪溶解注射の概念とは違ってきますが、分りやすくここで扱っています。
従来のPPCやDOCが入っている脂肪溶解注射は腫れが出ます。顔の部位にもよりますが、1週間ほど腫れますので使用がしにくい部位でした。ですので、リジェンスリムや輪郭注射、BNLSは顔に使用しやすいと言う利点があります。ただし、その作用機序(どのような理由で効いているか)については不明なことも多く、リバウンドしないのかなども含めて今後長期的な成績発表が期待されます。
- 顔・ほっぺたにDOCを含むリバイタルセルフォームやメソラインスリムを注射する事はあまりお勧めしません(腫れが大きく出過ぎます)。多少効果は劣るかも知れませんが、リジェンスリムやBNLS注射をお勧めします。
- あご下であれば、DOCを含む成分が入っていてもそこまで腫れが目立つわけではないので、いいでしょうが腫れが出ないわけではありません。
- 身体であればDOCが入っている製品(リバイタルセルフォーム・メソラインスリム)やリジェンスリムのような製品をお勧めします。BNLSだと、量が多くなりすぎるので、費用にかなりの差が出てきます。身体でも腫れたくない人はBNLSでしょう。
4.副作用とリスク
大きな副作用はほとんどありませんが、DOCを含んでいる商品は腫れが大きく出ますので顔の場合は気になると思います。(脂肪溶解注射の種類に関しては4章で詳しく説明します)
- 腫れ:数時間後から起こり、3~7日続きます。
- 熱感:数時間後から起こり、数日で解消します。
- 赤み:数時間後から起こり、数日で解消します。
- 軽い痛み:数時間後から起こり、数日で解消します。稀に1~2週間と長引く。
- かゆみ:数時間後から起こり、数日で解消
以下は、頻度が低いものです。
- しこり:2~3か月で解消するが、まれに残る場合があります。
- 頭痛:数時間後から起こり、翌日には解消します。
- 吐き気:数時間後から起こり、翌日には解消します。
より詳しく知りたい方は「目指せ部分痩せ!脂肪溶解注射の効果・適応部位・副作用」を参照ください。また、脂肪溶解注射の作用や影響はまだまだ不明な点も多くあります。
「輪郭注射」や「BNLS」はほとんど腫れや赤みが出ません。注射した液体の分は膨らみますが、数時間で元通りになります。
5.脂肪溶解注射の費用
従来のDOCやPPCが入っている脂肪溶解注射(メソラインスリムやリバイタルセルフォーム)は手のひらサイズで1回10,000円前後の相場です。輪郭注射やBNLSでは3~4㎝四方で1㏄必要になる印象です。1㏄10,000円前後の値段が相場です。
BNLSは1本と言う表記で、BNLS正味1㏄の所もあれば局所麻酔薬などと混ぜて、BNLS自体の量はもっと少ないクリニックもあります。1本1㏄のクリニックと1本0.7㏄のクリニックでは10本使った場合などはかなりの量の差になってきますのでご注意ください。
6.脂肪溶解注射以外で小顔になる方法
脂肪溶解注射以外でも小顔、顔を小さく見せる方法がありますので紹介します。
- レーザー系の効果は少ないです。合わせて肌の引き締めを行い、お手入れしていくような感じです。
- エラボトックスは部位は限られますが、筋肉が発達している人は大きな効果が出ます。
- やはり脂肪吸引が大きな効果は出ますが、費用が高かったり、手術後の回復期間が必要だったりします。
6-1.レーザー処置をする
RF(ラジオ波)や超音波を用いた機械があります。RF(ラジオ波)としては、「サーマクール」や「ポラリス」が有名です。これらは小顔と言うよりは肌の引き締めを行い小顔に見せるものになります。
超音波を用いた機械として「アクセントウルトラ」やリフトアップ用の「ウルセラ」があります。これらの機械でも小顔効果が得られますが、「アクセントウルトラ」は小顔用としてよく用いられます。脂肪溶解注射1回分の効果は「アクセントウルトラ」だと2~4回の治療と同等との印象をお持ちの先生もいます。
(参照:PEPARS No75 P109-115)
・6-2.ボトックス注射の処置をする
咬筋(エラの部分)と言う筋肉のある部分に注射する事により筋肉を委縮(小さく)させて小顔に見せる方法です。広く行われており、手軽に出来ますが、お薬の効果は約4カ月ですので繰り返し注射する必要があります。咬筋(エラ)と言うのはだいたい下の写真の部位になります。
ボトックス注射について詳しく知りたい方は「ボトックス注射の効果・リスク・クリニック選びのポイント」をお読みください。
・6-3.手術をする
脂肪溶解注射ではなく脂肪吸引をするという選択肢もあります。腫れや内出血などのダウンタイム(回復期間)が必要になりますが、脂肪溶解注射よりも高い結果が望めます。
もっと詳しく知りたい方は「【顔の脂肪吸引】気になる腫れ、経過、値段、失敗の全て」をお読みください。
7.まとめ
脂肪溶解注射はお手軽で行いやすいものですが、腫れが出るため顔には躊躇される方も多くいました。近年「輪郭注射」や「BNLS」と言うものが発売されて効果はマイルドな印象がありますが、腫れずにサイズダウンを行う事が可能となりました。今後はこれらの製品の成績などの文献レベルの報告が待たれるところです。