ダイエットの方法は数多く紹介されていますが、 実践してみてもいまいち効果が出なかったり、リバウンドしてしまった…という方は多いのではないでしょうか。その理由は、やはり続かなかったからではありませんか?
食事制限や運動、エクササイズなどは継続した方が効果が出るということは分かってはいても、実際に習慣化するのはなかなか難しいですよね。
そんな方のために、今回は日常生活にすぐ取り入れることができて、ダイエット効果の出る方法をご紹介します。どれも実際に実験で結果の出ている方法ですし、頑張ることなく楽に取り入れることができる簡単なことばかりです。
無理して続けるのではなく、ほんのわずかな習慣で楽なダイエットをしてみませんか?
目次
1.どうして知らないうちに痩せれるのか
減量(ダイエット)を行うためには食事の量を減らす(カロリー摂取を減らす)か運動する(消費カロリーを上げる)かのどちらかを行わなければなりません。
ここで紹介する方法は意識してもなかなか出来ないダイエットを自然に行うための方法で、 心理学や行動科学的に実験があり、結果の出ている方法を集めました。食事の摂取量を減らしたり運動をアップする方法をご紹介します。「食事を減らす」=「辛い」と感じてしまう方は、努力なく始められる事なので是非取り入れてみてください。
2.無意識に食事量や運動をアップして痩せる方法
痩せる方法①:始めは普通に、途中からゆっくり食べる
よく食事を食べる時に時間をかけてゆっくり食べましょうと言うのがあります。ゆっくり時間をかけて噛む事で満腹感を得られます。その結果を表すように、時間をかけて食べると食事の摂取量が減るというものがあります。
しかし、男性では摂取量は減っても、女性では減らなかったという報告もあります。そこで、始めはいつも通り食べて途中(例えば半分)からいつもより倍遅い速度(例えば1口30噛み)で食べると女性でも摂取量が減ったという実験があります。
[引用]Slower eating rate reduces the food intake of men, but not women: implications for behavioral weight control.Martin CK, Anton SD, Walden H, Arnett C, Greenway FL, Williamson DA.Behav Res Ther. 2007 Oct;45(10):2349-59.
痩せる方法②:食事の前にコップ2杯分の水を飲む
コップ2杯分と言うのは約450㏄になります。結構多い量ですが、食事前ですので苦痛なく実行できるでしょう。55歳から75歳の方を対象にした研究ですが、食べる前にコップ2杯の水を飲むと食べる量が少なくなったり、痩せやすくなる実験があります。また毎日1L以上の水を飲んでいる若い人の方が体重が減少するそうです。
痩せる方法③:食べるときはテレビや読書はしない
食事中に読書やテレビをすると食事の消費量が上がります。食べるときは集中しそれを楽しむようにしましょう。映画館で消費されるポップコーンは他の時に消費されるポップコーンよりも消費量が多くなるという実験があります。また他の実験では、面白い話を聞きながら食べている人は黙って食べていた人よりも食事の摂取量が15%多かったと言います。
[引用]Cognitive restraint can be offset by distraction, leading to increased meal intake in women.Bellisle F, Dalix AM.Am J Clin Nutr. 2001 Aug;74(2):197-200.
痩せる方法④:食事記録をつける
毎日の記録を付けた場合と付けなかった場合では減量効果に2倍の差があったという実験があります。ダイエットをするときは、食事日記を付けましょう。これは詳細なものでなくても食べたものを食べた後にサラッと書くだけでも効果があるようです。
おすすめ食事記録アプリ
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食事記録で育てる:「たべトリン」は食事記録と育成ゲームを併せた食事管理アプリです。バランスの良い食事と、規則正しい生活をカワイイキャラがサポートします。ゲーム感覚で出来ますので、暇つぶしもかねてダイエットしたい方は是非使ってみて下さい。ituneはこちら
[引用]Weight loss during the intensive intervention phase of the weight-loss maintenance trial.Hollis JF, Gullion CM, Stevens VJ, Brantley PJ, Appel LJ, Ard JD, Champagne CM, Dalcin A, Erlinger TP, Funk K, Laferriere D, Lin PH, Loria CM, Samuel-Hodge C, Vollmer WM, Svetkey LP; Weight Loss Maintenance Trial Research Group.Am J Prev Med. 2008 Aug;35(2):118-26.
痩せる方法⑤:寝る前、3時間は何も食べない
脳で分泌される物質でオレキシンと言うものがあります。これは、血糖値を下げるインスリンの筋肉への取り込みを促進します。オレキシンは夜間、特に睡眠中は活動が抑えられますので、オレキシンによる筋肉での糖分の利用促進が働きにくくなります。ですので、糖分が脂肪に取り込まれやすくなります。
[引用]Newton 別冊「肥満のサイエンス」
痩せる方法⑥:食器やスプーンは小さめに
パーティーや宴会などのバイキングでは大きいお皿で食事を取ると、小さいお皿よりも取る量が多くなるという実験結果があります。 このようなシチュエーションのときには小さめの容器を使うようにしましょう。
[引用]Unit bias. A new heuristic that helps explain the effect of portion size on food intake.Geier AB, Rozin P, Doros G.Psychol Sci. 2006 Jun;17(6):521-5
痩せる方法⑦:アルコールを飲むときは細長いグラスで
コーネル大学の実験です。背の高い細長いグラスで飲んだ場合と背の低い広口のグラスで飲んだ場合は、背の低い広口のグラスを使用した方が、アルコールの消費量が20-30%減少するという結果が出たそうです。 お店でグラスを選ぶのは難しいでしょうが、ご自宅では試してみてはいかがでしょうか。
[引用]Shape of glass and amount of alcohol poured: comparative study of effect of practice and concentration.Wansink B, van Ittersum K.BMJ. 2005 Dec 24;331(7531):1512-4.
痩せる方法⑧:おやつや食品は視界に入らないようにする
チョコレートの入った容器を職場のあちこちに置いた場合、社員が消費するチョコレートの量が6倍に増えたそうです、また自宅でも食品が山積みにしてある方が消費量が増えたという実験があります。 おやつや食品は戸棚にしまっておくのが賢明です。
[引用]When are Stockpiled Products Consumed Faster? A Convenience–Salience Framework of Post–purchase Consumption Incidence and Quantity Journal of Marketing Research, 39:3 , 321–335.
痩せる方法⑨:小さな袋入りのお菓子は逆効果
大袋に比べて、小さいから安心とついつい食べ過ぎるという実験があります。必ず1つで抑える事が必要です。
[引用]Flying under the Radar: Perverse Package Size Effects on Consumption Self‐Regulation.Rita Coelho do Vale , Rik Pieters and Marcel Zeelenberg. Journal of Consumer Research. Vol. 35, No. 3 , pp. 380-390
痩せる方法⑩:ジムでは鏡を見ない
減量中において、ジムで鏡を見ている場合はやる気が下がり疲労感もアップするという実験があります。 ジムの休憩中は鏡に映る自分を見ないで、壁を見るようにしましょう。
[引用]Exercising with others exacerbates the negative effects of mirrored environments on sedentary women’s feeling states.Kathleen A. Martin Ginis, Shauna M. Burke & Lise Gauvin. Psychology & Health.Volume 22, Issue 8, 2007.pages 945-962
痩せる方法⑪:睡眠時間は7時間以上取る
7時間以上は睡眠時間を取るようにしましょう。 睡眠時間が4時間や5時間では、食欲を抑えるホルモンが減って食欲を上げるホルモンが増加します。この事は、寝不足の人は肥満になりやすいという実験の結果でも明らかになっています。
[引用]A systemic review and meta-analysis of randomized controlled trials of the impact of sleep duration on adiposity and components of energy balance.Capers PL, Fobian AD.Obes Rev. 2015 Sep;16(9):771-82.
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。ダイエットにはいろいろな方法が紹介されていますが、意識的に行っても長続きしませんし辛いですよね。上記で出来るものは是非試してみてください。