裏ハムラ法を受ける前に読むリスク・失敗と対策法

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【著者】渋谷高野美容医院
院長:高野 洋一

裏ハムラ法とは目の下のたるみに対する若返り手術の一つです。

最近、特に目の下のたるみを気にされる方が増えるとともに裏ハムラ法を受けた方やこれから受けようと考えている方が増えています。

しかし、手術になりますので失敗したらどうしよう、そもそも失敗したらどうなるの?治るの?

など疑問点も多いと思います。

今回は、裏ハムラ法のリスクや失敗、手術前に気になっていることを全部解決するように詳しく解説していきます。

1,裏ハムラ法とは

裏ハムラ法とは目の下のたるみ、膨らみを解消するための手術です。

目の下の膨らみがあると老けて見える、疲れて見えるなどがあり、気にされる方が多いです。

具体的な手術方法としては下の図のように下まぶたの裏側を切開し、脂肪をさらに下側に移動する手術になりますが、詳しくは裏ハムラ法について書いた記事をお読みください。

医師が教える裏ハムラ法による効果、経過、リスク、費用

2,裏ハムラ法の効果

目の下のたるみがある方には非常に効果的な手法です。下の写真のように目の下のたるみが綺麗になっているのが分かると思います。

*すべて術後3か月以降の経過です。

3,裏ハムラ法のリスクや失敗:ダウンタイムや軽度なもの

手術にはリスクがつきもので、また何を失敗というかというのも難しい問題です。

裏ハムラ後に起こりうることについて以下に解説していきます。

3-1.腫れ

3-4日がピークで落ち着いてくる。目安は1週間。落ち着くまでは個人差あり。

3-2.内出血

裏の場合はあまり出ない人もいるが、出ると思って受けたほうが良い。

1-2週間で消える。

3-3.白目の腫れ

白目がブニョっとしてくる事があります。2-3週間と長引く事も

3-4.白目の出血

充血したみたいに赤くなります。2-3週間と長引く事も。

3-5.たれ目、笑いにくさ、目の乾き

脂肪や脂肪を覆う膜を下方向へ移動することにより起きる事があります。特に炎症が強く起こった場合に出ます。

下まぶたが少し下がって見えます。多くは3~6か月までに改善します。稀に下眼瞼のカーブや高さの変化が出ることがあります。

また裏ハムラ法の場合には外反(アッカンベー)することは滅多にはないです。

3-6.逆さまつ毛、まつ毛の向きが変わる

上記のタレ目などが出たときに起こりえます。まつ毛が目の中に入る程度のものは滅多に起きないですが、下瞼のまつ毛が少し上向く事があります。

これはタレ目が起きるときに内側に引っ張られながらタレ目になるからです。これも3~6か月で改善します。

3-7.目の下の硬さや違和感

術後移動した脂肪が硬くなります。また笑った時に引きつれるような違和感が出ますが、2~3か月で改善します。

3-8.感覚鈍麻

感覚が鈍くなることがあります。

6か月程度で戻ります。

4,裏ハムラ法のリスクや失敗:稀だけど重要なもの

4-1.血腫 0.5%以下

稀だが、色素沈着や動きにくさなど炎症が起こることによる影響が出る可能性があるので早目の処置を。

万が一、眼窩内で眼球を圧迫すると視力に問題が出る可能性も考えられるが、見聞きしたことがない。

対処法

気が付いた時点で血を外に出す処置や手術を行います。

4-2.感染 0.5%以下

滅多にない。腫れが引いたのに再度腫れてきたら担当医

対処法

状況により薬で治療したり膿が溜まれば切開して出すことがあります。

4-3.複視 0.5%以下

滅多にない。脂肪を移動することで筋肉が影響を受ける事が原因と考えあられるが、なじんで1-6か月で回復する。筋肉を切ったりすることは慣れている医師であればまずない。

対処法

筋肉を傷つけていなければ(まず起きない)、待つことで改善が得られます。

4-4.角膜の傷

症状が出るような程度のものは滅多にない。通常は眼球を保護しながら手術を行う。

たれ目が強く出ると閉眼不全で角膜の乾燥→傷などが出る可能性がある。

対処法

眼球を保護する目薬や軟膏を使います。

5、番外編

5-1.効果不十分

形を作る手術ではないので、思った通りにならない可能性もあります。

具体的には、「良くなっているがまだ膨らみが残っている」「凹みが残っている」「真顔は良いけど、笑うと気になる」など。

年齢が上がる程、程度が大きいほど、完璧な仕上がりにはなりにくくなってくる。

5-2.シワが出る事がある

20代、30代では気になる事はないと思いますが、年齢が上がるにつれて裏側では小じわが気になる事があります。これは膨らんでいたものが無くなるので皮膚が余ってしまう事で起きます。

対処法

皮膚の小じわやたるみであれば皮膚切除やフラクショナルレーザーも考慮。

6,裏ハムラのリスクではないもの

6-1.涙袋はなくならない

涙袋は皮膚の下の筋肉によって形が出来ていますが、裏ハムラ法ではこの筋肉を触らないので涙袋が無くなることはありません。

また、目の下の膨らみが無くなることにより相対的に大きくなったように見える事はありますが、形は変わりません。

表ハムラ法の場合は涙袋が大きく、小さく、左右差が出る事はあり得ます。

6-2.顔がのっぺりする訳ではない

裏ハムラ法では良くも悪くも元のご自身のお顔に戻ったような形になります。目が奥まって見えて、凹凸感のないパターンの方ですとのっぺり(凹凸感の弱い、平坦ぽい)する場合もありますし、目が大きくメリハリが効いた目元の方はそのままメリハリのきいた凹凸感の強い目元になります。

例1:目が奥まっていて元々凹凸の無い方

術前

3か月後

例2:元々凹凸感のある方

術前

3か月後

参考:Lower Lid Transconjunctival Blepharoplasty. Blake S. Raggio; Ryan Winters. Last Update: July 25, 2022.

Lower eyelid transconjunctival blepharoplasty with fat repositioning:
outcomes and complications. Paul S. Cannon & Brian Leatherbarrow.European Journal of Plastic Surgery 43(4)P719-726

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