眼瞼下垂を美容整形で行う場合|保険診療や二重整形との違い

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【著者】渋谷高野美容医院
院長:高野 洋一

眼瞼下垂と言う単語はここ数年でよく聞くようになりました。本来は、先天的や加齢、病的に目の開きが悪い状態で生活に支障が出る場合に治療を行います。

美容整形でも同様に行う事もありますが、病的でない方にも、眼瞼下垂の手術を行う事によって目をパッチリ見せることができ、印象を変えることが出来るので美容的にのみ行われることがあります。

実際に美容整形で眼瞼下垂の手術をするとどうなるのか?希望通りに行くのか?心配な事もあるでしょう。

ここでは美容整形で行った眼瞼下垂手術の症例や保険で治療を行う場合との違いについて、また一般的な眼瞼下垂のダウンタイムやリスクについて解説いたします。

眼瞼下垂の美容整形手術に興味のある方は是非一度お読みください。

1.眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とはまぶたの開きにくい状態です。
当たり前ですが、目を閉じている時は上まぶたが下りて来て眼球・黒目が見えません。目を開けると徐々に眼球・黒目が見えて来て目が開いた状態になります。
この、まぶたを開ける力が弱い、しっかり開いておらず見えている黒目が小さい、と言う状態です。

上まぶたの開き具合によって。重度~軽度まであります。眼瞼下垂の症状は視野が狭くなる目が開きにくいのでおでこの筋肉で目を開けようとして疲れる肩がこる頭痛が起きるなどがあります。

広い意味ではまぶたの皮膚が被さる事によって、目が開いてないように見えるのも眼瞼下垂とされる事があります。この場合、まぶたの開きは正常で問題ない場合とまぶたの開き自体も悪く、皮膚のたるみも多くかぶっている状態の2つが同時に起こっている場合があります。

今回は病気の眼瞼下垂ではなく、美容整形で行う眼瞼下垂手術にスポットを当てながら、保険との違いにも触れていきます。

2.美容整形で行う眼瞼下垂手術とは:二重整形とは何が違うのか

眼瞼下垂とは目の開きが悪い事でしたが、眼瞼下垂の手術を行えば、目の開きの悪さは改善して目がパッチリします。

これを病的ではない眼瞼下垂の方、目をぱっちりさせたい人に応用したのが美容整形で行う眼瞼下垂になります。また病的な眼瞼下垂の場合でも、希望の二重にしたいなどの美容的な要望がある場合は、健康保険ではなく自費の美容整形で行う方もいます。

以下は、美容的に眼瞼下垂の手術を行ったケースの写真です。もともと病的なほどに目の開きが悪いという訳ではありませんが、より目をパッチリさせるために手術を行っています。

*手術後はメイク等をした状態です

*ROOF切除とはまぶたの腫れぼったさを取り除くために脂肪を除去する手術です

また、美容整形で行われる二重整形ですが、こちらは二重にする事を目的にしています。全切開の二重手術と眼瞼下垂手術はどう違うのと疑問に持つ方もいると思います。

下の写真は眼瞼下垂手術を行っていない二重整形手術の症例写真です。眼瞼下垂手術を行わない場合は、見えている黒目の大きさに大きな変化はなく、二重の幅が変わっていることがおわかりいただけると思います。

*手術後はメイク等をした状態です

美容目的で眼瞼下垂手術を行う方のほとんどは、同時に二重まぶたも作ることが多いです。眼瞼下垂手術のみでも二重まぶたになることはありますが、不確実です。

しっかりとしたラインを希望に応じて意図して作るために二重ラインの固定をしっかり行います。

ですので、多くのクリニックでは眼瞼下垂で目をパッチリさせて二重を作る時は「眼瞼下垂手術+全切開手術」というメニューになることが多いです。クリニックによっては、眼瞼下垂手術の中に二重形成も含んでいると事もあるでしょう。

全切開手術の方から見れば、全切開手術は二重を固定する手術ですので、目の開きに関与する機能は基本的に変わらないという事になります。

3.手術の流れと全切開法との違い

眼瞼下垂手術や全切開手術の詳しい流れは「二重まぶた切開法を受けるなら必ず知っておきたい知識のすべて」に記しています。眼瞼下垂では、目を開ける筋肉(腱膜)を縫い縮めるのに対して、全切開手術ではその作業は行いません。

*手術術式には色々なものがあります。

 

4.美容整形と保険の違い

細かい手術の術式には触れませんが、美容整形も保険の眼瞼下垂手術も同じような手術の方法です。

美容整形では見た目の変化に主眼を置き、病的な眼瞼下垂でない人も対象にします。一方、保険で行う場合は目の開きを良くして不自由な分を取り除くことに主眼が置かれます。医師によってどこまで美容的な事を考慮するかが違ってきますので、美容的な事はあまり考えてくれない人もいます。(そもそも、病的な状態でないと保険では手術できません

*自費診療の費用は「眼瞼下垂+全切開」のメニューでの相場です。

また、気に入らない場合の再手術ですが、美容整形で行った場合は無料や低額で行ってくれることが多いですが、保険の場合は目がしっかり開いていれば、建前上、再手術は受けてもらえません。

5.眼瞼下垂の費用

健康保険を使って眼瞼下垂の手術をした場合は、かなり費用を抑える事が出来ます。健康保険は加入者によって自己負担割合が違いますが、3割負担の方ですと4-5万円の自己負担になります。通院回数や使うお薬によって多少の費用の違いが出ますが、健康保険で行う場合はどこの病院で行っても一律の料金です。

また、民間の医療保険に入られている方であれば、給付金が出る場合があります。保険で治療した場合ですが、手術前にご自分の加入されている契約内容について担当者に問い合わせてみましょう。

対して、自費で美容クリニックで行った場合は平均40-50万円の費用が必要になります。美容目的で眼瞼下垂を行う場合は「全切開+眼瞼下垂」というメニューなると思いますので、そのメニューの相場で調べています。

6.眼瞼下垂の経過とダウンタイム(回復期間)

まぶたの切開はダウンタイムの長い手術になります。また、年齢が上がってまぶたにたるみが出て来ている方と皮膚のハリがしっかりある若い方では、若い方の方が腫れも強く出る印象があります。

6-1.腫れが出る

手術後は絶対に腫れが出ます。かなり個人差は大きいですが、それなりに腫れると思っていた方がいいでしょう。

*手術後はメイク等をした状態です

6-2.二重が落ち着くのは3か月後くらい

腫れが出ていると二重のラインが広く見えます。大きな腫れは2週間程度で落ち着きますが、二重のラインが完成したわけではありません。二重が予定した幅になるのは手術から3ヶ月後程度かかると思って下さい。もちろん、幅が広く見えますが、人前に出れない状態が3ヶ月も続いているようなわけではありません。

下の図は腫れが引いていくイメージです。

6-3.内出血が出る

腫れとともに内出血も出ます。青タンと言うものですね。まぶたが青く見えたり、赤、紫、黄色に見えたりします。また重力により下がったてくる事もありますが、10日程度で消えます。

6-4.抜糸が必要

手術後は皮膚を糸で縫っています。1週間程度で抜糸を行います。

6-5.傷がなじむのに早くても3ヶ月は必要

眼瞼下垂の手術は基本的に皮膚を切って行いますので、まぶたに傷が出来てしまいます。傷は人によって全然治り方が違いますが、早い人でも目立ちにくくなるまで3ヶ月は必要かと思います。(設定した二重の幅が狭く傷の位置が低い場合、年齢的にシワが多い場合は1ヶ月でも気にならないこともあります。)

多くのクリニックでは抜糸後からメイクをOKしていると思いますが、メイクでごまかすようにして過ごして頂いています。

7.眼瞼下垂のリスクや失敗

7-1.目の開きや二重のラインに左右差が出ることがある

眼瞼下垂の手術は、他の美容整形目的の手術に比べて左右差が出やすい手術だと思います。医学専門誌でも眼瞼下垂の左右差についてたびたび論じられるほどです。

なぜ左右差が出やすいかと言うと、まぶたを開ける機能を調節しますが、手術中と術後で差が出る事や、麻酔の筋肉への影響で正確な判断が行いにくかったり、また美容整形で眼瞼下垂をする場合には二重まぶたも作る事がほとんどですが、二重のラインが眼瞼下垂で調節した筋肉の動きに影響されることや、眉毛の上げ方の左右差など色々な因子に影響を受けるからです。

左右差が出なく理想の目になるのが一番ですし、医師もそう思って手術を行ってもどうしても左右差が出てしまい、再手術が必要なことがあります。

7-2.まれに視力が変化する場合や乱視が出る場合がある

両方とも1%以下ですが、モノが2重に見えたり、視力に変化が出る場合があります。原因は分っていませんが、極まれなリスクです。

(参考文献 島倉康人:眼瞼下垂症手術の合併症とその対策.形成外科53:57-63,2010)

ただし、40代以上など年齢が上の方では手術後に視力が変化することが時々あります。3-6ヶ月くらい様子を見て変わらなければ新しいメガネを作ってもいいと思います。3-6か月くらいまでは手術後の変化があるので、作るとしても安めのメガネで一時的なものが良いのではないでしょうか。

その他のリスクに関しては「眼瞼下垂の手術と手術前に知っておくべき経過とリスク」も合わせてご覧ください。

8.眼瞼下垂手術をするかどうかの判断について

美容整形で眼瞼下垂を行う時にはだいたい二重整形も同時に行います。また、二重整形を受けに行ったのに、眼瞼下垂を同時に勧められることもあります。

目が小さく見える人には全て眼瞼下垂の手術が必要なのでしょうか?もちろん希望にもよりますが、眼瞼下垂をしなくてもパッチリ希望通りになる場合も多々あります。

写真は埋没法によって二重にしただけの写真です。見て頂くとお分かりのように、目が小さく見えても、目の開きが悪い訳ではなく皮膚が上から被っているために目が小さく見えています。

もしこれ以上、黒目を大きく見せたいという事であれば、眼瞼下垂の手術が必要になりますが、まぶたの皮膚がかぶって見えにくいという場合には必ずしも眼瞼下垂の手術を行わなくても(全切開二重手術や埋没法のみでも)パッチリ見えることもあります。

上の写真のようにまつ毛に皮膚が被っている方は、二重にするだけでも目がパッチリ見えます。試しにアイテープやアイプチで二重を作ってみて、黒目の大きさに満足いくようであれば、眼瞼下垂手術は必要ないと思います。それよりももっと、大きく黒目を見せたいのであれば眼瞼下垂手術を受けるのがいいでしょう。

9.まとめ

美容整形で行う眼瞼下垂を中心にまとめさせて頂きました。眼瞼下垂の手術自体は1-2時間で終了し、身体への負担が大きな手術ではありません。しかし、整容的に左右差が出やすかったり、手術後のケアが必要になる事もあります。

美容整形で手術を行うのであれば、話を聞いてくれて、術後までしっかり見てくれそうな医師をしっかり選ぶようにしましょう。

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眼瞼下垂の相談治療について(保険診療も行っております)

キレイの教科書を運営している高野です。

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当医院では美容目的の眼瞼下垂治療、また保険による眼瞼下垂の治療を行っています。目が開きにくい、疲れる、肩がこるなどの方は是非一度ご相談ください。
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・手術後にどれくらい仕事に影響があるのか知りたい

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