切開法で理想の取れない二重まぶたにしたい。でも、腫れや内出血はなるべく少なく済ませたい。
そんな、ご希望をお持ちの方は多いですよね。
どなたでも、腫れや内出血などのダウンタイム(回復期間)を最少にしたいというのは当たり前です。
そんな方に向いているのが、通常よりも小さい傷で行われる「部分切開」という方法です。
通常の切開法よりも短いダウンタイムで、埋没法よりも取れにくい二重まぶたにすることができます。
今回は、部分切開のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
切開法をお考えの方は参考にしてみて下さい。
目次
1.部分切開とは
二重整形手術には大きく分けると「埋没法」「全切開法」がありますが、この中間的なものとして「部分切開」と言う方法もあります。
部分切開とは、傷口が全切開よりも小さくてすみ、腫れや内出血も軽度です。そして埋没法よりも二重のラインが消失する可能性が低くなります。
両方の良いとこ取り手術ですが、逆を返せば、埋没法よりも腫れや内出血が出て、傷跡も残るのに、全切開法よりも二重のラインの持ちが悪いという事になります。
私的には、二重のラインが狭く傷が目立ちにくい場合や、埋没法では取れてしまうのではと不安な方、過去に埋没法でラインが取れてしまった方に向いていると思います。
太いラインを希望する場合には全切開をお勧めしている事も多くあります。
*部分切開と全切開の違いについて
両方メスを使って切る手術ですが、出来る事が違ってきます。
部分切開で出来る事は以下の通りです。
- 二重のラインを作る事
- 脂肪(眼窩脂肪)を取る事
全切開で出来る事は以下の通りです。
- 二重のラインを作る事
- 脂肪(眼窩脂肪)を取る事
- 余分な皮膚のたるみを取る事
- 黒目を大きく見せる手術を同時にできる(眼瞼下垂手術)
- 目の腫れぼったさの原因になるROOFという脂肪を取る事ができる
また、傷口の大きさ、腫れ、内出血や二重のラインが落ち着くまでの期間は全切開の方が程度が大きく長くかかります。
2.手術後の経過(ダウンタイム)
一般的な部分切開の場合約1週間である程度落ち着きますが、部分切開の細かい方法によっても違いはあります。細かくは以下で説明します。
2-1.腫れの程度
大きな腫れは1週間前後です、その期間で7-8割の腫れが引くことが多いです。残りの腫れが引くには少し時間がかかります。1-2カ月で予定した二重の幅になって落ち着きます。
2-2.内出血の程度
内出血は個人個人でかなりの差があります。右目と左目でも差が出るでしょう。内出血が多く出た場合は、通常1週間で濃い色の内出血はなくなりお化粧でごまかせるでしょう。完全に無くなるには2週間程度が多いです。
また、内出血は重力によって移動します。上にあった内出血がまつ毛の方に移動したり、寝て起きたら、目尻の方に移動している場合がありますが、何も心配することはありません。
2-3.痛みの程度
メスで切った傷跡になるので痛みが大きいと思われるかもしれませんが、実際はそのようなことはないようです。少しジンジン痛む程度です。手術を受けたクリニックで痛みどめの内服薬をもらうと思いますが、それで十分対応可能でしょう。処方されなかった場合は薬局に売っているロキソニンなどの痛みどめでも対応できます。
2-4.傷跡の大きさと経過
傷跡は全切開よりも小さいです。だいたい1㎝としているクリニックが多いと思います。全切開では二重の幅なので2.5-3.0㎝の傷になります。
しかし、二重のライン全体が傷となっている全切開の方が、二重のラインの一部だけ傷となっている部分切開よりも傷が目立ちにくい場合も多々あります。
3.リスクや失敗について
ここでは2章で説明した腫れ、内出血、傷跡以外の事を詳しく説明していきます。
左右差が出ることがある
もともと目の形自体が左右対称ではありません。二重のラインにも左右差が出ることがあります。
また、たるみが強く眉毛を上げながら目を開けている人の中には、二重になる事で目が開きやすくなり、目を開ける時に眉毛を上げる必要がなくなる人がいます。その結果、二重が予定のラインよりも狭く見える事があります。
ラインが取れる事がある
部分切開は埋没法よりも取れにくいですが、取れる事があります。何年大丈夫と言うデータはありませんが、太い二重ライン、目の腫れぼったい人、皮膚の分厚い人は取れやすい傾向にあります。
目の開きが悪くなる事がある
太い幅の二重を無理に作ると、二重のラインよりも下にあるボリュームが大きくなり、目を開く時に持ち上げにくくなります。その結果、目の開きが悪くなることがあります。このような状態になる方は、もともと目の開きが悪い方が多く、本来は全切開と眼瞼下垂手術(目の開きを良くする手術)を行うべき人です。
目の上がくぼむ事がある
部分切開で取れる脂肪は眼窩脂肪と言う脂肪です。多い場合は切除しますが、取り過ぎると目の上がくぼみます。
また、よっぽど多い人でなければ眼窩脂肪を取ってもまぶたの腫れぼったさの解消にもなりません。
感覚が低下する事がある
切った部分や、そのまつ毛側の感覚が鈍くなることがあります。3か月ほどで回復します。
4.「埋没法」「全切開法」との違い・選び方・比較
二重まぶたを作る手術は「埋没法」「部分切開法」「全切開法」があり、それぞれ特徴があります。
【埋没法】
- 腫れ、内出血:数日でかなり落ち着く
- 傷跡:いずれ消える
- 二重の持続:部分切開や全切開よりも短い
- 費用:10万円弱が多い相場
向いている人
- 傷が残るのが嫌な人、
- 腫れが少ない事を希望する人
- 二重のラインが取れにくそうな人
【部分切開】
- 腫れ、内出血:大きな腫れは1週間程度
- 傷跡:約1㎝
- 二重の持続:埋没法と全切開の間
- 費用:20万円前後が相場
向いている人
- 埋没法では二重のラインが取れそうな人、もしくは過去に埋没法を受けたが取れた人
- 埋没法では取れるのではと不安な人
【全切開】
- 腫れ、内出血:大きな腫れは1-2週間
- 傷跡:2.5~3.0㎝
- 二重の持続:非常に取れにくいが、取れる場合もある
- 費用:20~30万円が相場
向いている人
- 傷や腫れは経過とともによくなるので取れない方法を求める人
- 皮膚にたるみが強い人
- 埋没法では取れやすそうな人、もしくは過去に埋没法を受けたが取れた人
- 目の開きが悪い人(眼瞼下垂の手術と同時に行う)
希望する二重まぶたのラインが取れやすいかどうかをテストする方法は「現役美容外科医が教える二重埋没法で腫れないようにする方法」を参照ください。
5.まとめ
部分切開は全切開よりも回復期間(ダウンタイム)が短く、埋没法よりも二重のラインの持ちが良い手術です。しかし、良い事ばかりではなく、全切開の様にラインが長持ちしなくて、後々全切開を行う方もいます。傷口が逆に気になってしまう方もいます。良い事ばかりを鵜呑みにしないで、この記事を読んで頂きご自分に合った方法か希望する方法なのか理解を深めて頂ければと思います。