「医療レーザー脱毛は痛い」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。そのため、レーザー脱毛を始めたいけれど痛みが怖い、どのくらい痛いのか、麻酔は使えるのか、など痛みに対する不安が多いはずです。
その不安を解消するために、今回は、脱毛方法別に痛みの程度を比較してお教えいたします。
特に、医療レーザー脱毛の痛みが心配…という方が多いと思いますので、医療レーザー脱毛の部位別に痛みの程度をお教えいたします。痛みの感じ方は人それぞれ違うので、実際の経験者に実施したアンケート結果もご紹介いたします。
このページを読めば、医療レーザー脱毛の痛みがイメージでき、痛みに関する疑問や不安が軽減されるはずです。
また、麻酔や痛みを和らげる方法についてもご説明しますので、痛みが怖くて、なかなか脱毛を始める勇気が出ない…という方は必ずお読み下さい。
目次
1.医療レーザー脱毛の方法による痛みの程度と比較
医療レーザー脱毛の方法によって痛みが変わります。この記事ではクリニックでレーザー脱毛を行うとして解説していきます。
クリニックで行う場合はほとんどがレーザー脱毛と言うものになります。この中にはレーザーの種類によっていくつかのタイプがあります。また、エステ脱毛はIPL(光)脱毛と言うものを行っていますが、パワーが低いので痛みの程度も効果も低いと言うのがあります。
整理すると以下のようなイメージです。
種類 | アレキサンドライト | ダイオード | ヤグ | ダイオード |
分類 | 通常のレーザー脱毛(ジェントル、ライトシェアなど) | 蓄熱式(ソプラノ・メディオスター) | ||
痛みの程度 | 少し痛い | 少し痛い | 痛みが強い | 非常に少ない(細かい部分は痛い) |
痛みの種類 | バチンとゴムを当てる感じ | バチンとゴムを当てる感じ | バチンとゴムを当てる感じ | 温かい~熱い感じ |
効果 | 高い | 高い | アレキサンドライトやダイオードに少し劣る |
高いと言う報告あり アレキサンドライトやダイオードとの比較検証が少なく長期的な結果も不明 |
一般的には上の表のようになります。
しかし、アレキサンドライトやダイドードでも各メーカーが痛みを少なくしようと工夫をして取り組んでいますので、毛の濃い部分(脇やVIO)・口周り以外は大きな痛みではありません。
ヤグレーザーは痛みが強いのですが、肌の色の黒い人にも安全に照射出でき、他のレーザーでは抜けない毛にも対応できます。
蓄熱式脱毛機(ソプラノ・メディオスター)は痛みが非常に弱くて最近の流行です。一発一発レーザーを当てるのではなく、マッサージのように機械を肌に当てて移動させながら使用します。逆に、移動しにくい部分や残したいひげがある時など細かいデザインは、一発一発当てなければならないのでダイオードレーザーと同じ痛みになります。
蓄熱式脱毛機(ソプラノ・メディオスター)の効果は通常の脱毛レーザーと同等であると言う論文もありますが、数がそれほど多くない事、比較的脱毛の簡単な脚の毛や脇の毛に関する論文が多い事から、まだまだ通常の脱毛レーザーと同じと断定する事は出来ないと思います。
ちなみにエステ脱毛は痛みが少ないと言うよりも、機械のパワーを下げて効果も痛みもリスクも少なくしています。本来IPL(光)脱毛と言うのはちゃんとやれば痛みが強いものですが、あえて弱くして行っています。
2.医療レーザー脱毛の痛みとは
では、実際に痛みはどの程度なのでしょうか?痛みは人によって感じ方に大きな差があるので一概には言えませんが、出来るだけ詳しく解説していきます。
16人の女性に行ったアンケート結果
美容クリニックで働く16人に痛みについてアンケートを取りました。使用した機械は医療脱毛のアレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザーで、痛み評価は10段階評価です。
顔 | 3.6 |
口周り | 4.7 |
うなじ | 4.4 |
脇 | 3.2 |
腕 | 4.1 |
足 | 4.7 |
V | 6.4 |
IO | 6.8 |
お腹・背中 | 4.2 |
表を見て頂くとお分かりのようにVIOの脱毛が一番痛い部分です。顔、脇はあまり痛みは大きくないようで、口周り、足が少し痛みを感じる人が多いです。
“蓄熱式脱毛機(ソプラノ・メディオスター)と通常の脱毛機の比較”
ソプラノと言う蓄熱式脱毛機と最新型のダイオードレーザーで通常の脱毛機であるライトシェアデュエットと言う機械を比べた結果(脇と足を対象)、ソプラノ(蓄熱式脱毛機)の痛みが2.7/10、ライトシェアデュエット(通常の脱毛機)の痛みが3.6/10だったと言う報告があります。
中国人の女性の脇脱毛を対象に、蓄熱式脱毛機と通常のダイオードレーザーを比べた結果、蓄熱式脱毛機の痛みが2.75/10、通常のダイオードレーザーの痛みが6.75/10とだったと言う報告があります。
脇の脱毛で痛みが6.75と言うのも高い気がします。私が行ったアンケートでは3.2です。日本人は痛みに強いのかも知れません。
3.医療レーザー脱毛の痛みの体験談
この章では一般の方が行っているブログ記事などから痛みの部分を抜粋・引用させていただいたものを紹介いたします。中には特定のクリニックの宣伝のために作られたようなサイトもあるのですが、そう言ったものは除外してあくまで個人的に行っているであろうものから紹介しています。
痛みは非常に個人差が多く、皆さんおっしゃることにかなり開きがありますので、こういう意見もあるんだなという事で参考にして下さい。
3-1.脇の医療レーザー脱毛の痛みについての体験談
痛みもそんなに痛くなく弱め?……
いてえええええええええええええええ!!!!(中略)
確かに痛いのは、レーザーをあてたその一瞬のみです。ですが、その「一瞬の激痛」がバチンバチンという音とともに断続的に続くので、実際には十数秒間ずっと痛いのです。
へ?!もう終わり?!本当にちゃんと照射したの?という位あっという間。痛みは全く無かったです。10分かかってないんじゃないかなぁ。
3-2.VIOの医療レーザー脱毛の痛みについての体験談
結論から言うと「それほど痛くないじゃん」でした。
確かに、肉の薄い部分(骨に近い部分)や、下着との摩擦で色素沈着を起こしている部分はけっこうつらいです。
でも我慢できないってほどじゃない。
Iも同様でした。
よく言われる痛みについてですが…確かに痛い。例えるなら「洗濯バサミで、ちょい肌をつままれて、それを一気に引っ張ってはずしたカンジ」かなぁ?ここでポイントなのは「ちょっとだけ挟んだ」です(笑)
毛抜き使ってて、うっかり皮膚まで引っ張っちゃった時の上位バージョンみたいな。で、それにやや熱さが加わります。V、片脚づつ曲げてI、うつ伏せになりOと処理が進みます。部位ごとに写真も(´-ι_-`)
一番痛く感じたのはIOかなぁ。粘膜に近いトコは敏感ですね。ただ私は耐えられない痛みでは無かったです。短時間だし。
陰部は痛い!って聞いていたので拍子抜けしたくらいです。
(まぁ初回だったから出力低くしてやられてるせいかもしれないですけど)
10分程度の施術でしたがとにかく痛い(x_x;)
3-3.他の部位の医療レーザー脱毛の痛みについての体験談
痛みはありますが全然耐えられました。足の方が痛いので思ったより楽勝です(肘下)
スネ、足首サイドは濃いので痛いんですがふくらはぎは余裕です(膝下)
膝や足の指甲は痛いですが
それ以外の部位はあまり痛みは気になりません。(膝下)
特に肘下・手の甲は涙出そうなほど痛かったです(肘下)
脱毛サロンは、最大でも輪ゴムはじかれ程度だったけど、医療はちょっと強め。でっかい輪ゴムが飛んできた感じ。耐えられなくはないし、嫌いじゃないですこの感じ(顔)
4.医療レーザー脱毛の痛みを和らげる方法
痛みを和らげる方法はいくつかあります。しかし、時間や手間がかかったりするので行っていないクリニックや別途料金がかかる場合もあります。
まずは麻酔クリームが一番効果的な方法でしょう。しかし、効果が出るまで20-30分かかると言うのがデメリットで行わないクリニックもあります。次に、すぐに効果が出るのは笑気ガスと言う鼻から吸う麻酔ですが、個人差があり全身に効くものなので局所の痛みを取る効果は麻酔クリームに劣ります。
クリニックによって用意があったりなかったりする所もあります。痛みが気になる方は事前にどのような方法があり、オプションで使用するといくら位必要か確認しましょう。
麻酔クリームを使う
痛みがなくなる訳ではありませんが、効果が高く確実な方法です。麻酔クリームを希望の部位に塗って30分ほど待たなければいけないのがデメリットです。痛みの程度は通常の半分くらいになるイメージです。
参考文献:Asilian A, Shahmoradi Z, Mazloomi R, Nilforoushzadeh MA.The effects and side effects of lidocaine tetracaine peel off on laser-assisted hair removal.Adv Biomed Res. 2014 Mar 31;3:110.
笑気ガスを使う
麻酔クリームは時間がかかるので、笑気ガスを使用する方法もあります。お鼻からボーっとするガスを吸って行います。痛みを抑える作用はありますが、個人差が大きい麻酔法です。
クーリングをする
氷などで少し冷やしてから行うと痛みが軽減されます。しかし、1か所1か所氷で冷やすとかなり手間と時間がかかります。少ない範囲であれば行ってくれるクリニックもあるでしょう。
パワーを下げる
パワーを下げて行う事で痛みを抑える事が出来ます。しかし、しっかり効果を出そうとしているのに、パワーを下げては十分な効果が得られない可能性があります。また硬毛化と言って逆に毛が濃くなってしまう現象も起こりやすいと言われます。
ただし、痛みを我慢し過ぎて強すぎるパワーになるのも危険ですので、担当者と相談しながら進めましょう。
痛み止めを飲んでから行く
クリニックに行く前に市販の痛み止めの薬を飲んでから行くと言う方法もあります。大きな効果は得られませんが、飲まないよりはマシと言う気持ちで試してもいいと思います。
5.痛みについての2つのアドバイス
日焼けをしない
日焼けして肌の色が黒くなると、痛みを感じやすくなります。また日焼けしていると、やけどなどのリスクもあるため処置を断られる事もありますので、脱毛前後の少なくても1ヶ月は日焼けしないようにしましょう。
処置後もヒリヒリ痛みが続く場合は相談を!
処置直後は赤みやヒリヒリ感が出ますが数時間で治まります。翌日になっても赤い、ヒリヒリ痛い、皮膚の見た目がおかしいなどの症状がある場合は、やけどなどの可能性もありますので、施術をした施設へ連絡しましょう。
6.まとめ
医療レーザー脱毛の痛みについてご理解いただけたでしょうか?文章だけでは分りにくい、想像しにくい部分もあるかも知れません。VIO脱毛や男性のヒゲは非常に痛みが強いのですが、その他の部位はそこまで強い痛みではないように思います。最新の脱毛機、もしくは痛みに弱い方は蓄熱式脱毛機を選択するといいと思います。