鼻のプロテーゼ手術を受ける前に絶対に知っておくべきこととは?

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鼻が低いとお悩みの方、、、鼻を高くする方法の中にはプロテーゼ(シリコンなど)と言うものを入れる方法があります。

鼻のプロテーゼは美容外科手術の中でも有名なものなのでご存知の方も多いかも知れません。

鼻を高くする方法には注射でお手軽に行う方法もあるのですが、長期間にわたってキレイな形を保ってくれるプロテーゼには多くのメリットもあります。

しかし、鼻に手術をして何かを入れるなんて怖いと思っている方も多いでしょう。また手術をした後に何年も大丈夫なのか?と気になる人もいるでしょう。

この記事では、そのような疑問にお答えするべく、鼻のプロテーゼに関して出来るだけ詳しい知識を提供いたします。

この記事を読めば、鼻のプロテーゼ手術を受けるべきかどうかの判断が付きやすくなると思います。是非ご覧ください。

目次

1.鼻のプロテーゼの手術とは

鼻プロテーゼとは、鼻の骨や軟骨の上に人工物(プロテーゼ)を入れて、鼻を高くする手術です。

1-1.プロテーゼとは

体内に入れる医療用の人工物を指します。インプラントとも呼ばれます。

プロテーゼ(シリコン)自体は基本的に身体には無害で、この素材が問題を起こすことはほとんどありません。

1-2.プロテーゼの種類(形) 

素材はシリコンが一般的です。一部のクリニックではゴアテックスも使用されます。この記事ではシリコン製のプロテーゼに関して記載します。

30年前はL型プロテーゼ(形がアルファベットのL)が主流でしたが、以下のような問題が起こり、現在ではI型(ほぼ直線の形状)のものやL型を削ってI型にしたものが多く使用されます。

  • 鼻先から飛び出る
  • 鼻先の皮膚が赤くなる
  • 位置がずれるなどの合併症が問題となり

写真はL型プロテーゼ

2.プロテーゼのメンテナンスは必要? 

全ての人が必ずメンテナンスが必要というわけではありません。

ただ、顔は変化していきますし(皮膚の弾力低下、皮下脂肪減少、骨萎縮など)それに合わせて修正が必要になる場合はあります。

はじめから、適切な形で適切な位置に挿入されていないケース(fitしていない)では、

23年以内に修正が必要になることが多く、適切に挿入されているケース(fitしている)でも、顔の変化に伴い1020年、、、で微妙なずれが発生した場合に修正することがあります。

もっとも大事なのは、適切な高さ・大きさ・形状に加工され、適切な位置に挿入されているかどうかです。

3.手術の効果

鼻を高くすることが目的ですが、具体的には以下のような効果があります。

  • 横顔のバランスが良くなる。(おでこ、口、あごとの関係)
  • 立体的なバランスが整う。(平たい、のっぺりとした平面の改善) 
  • 顔が引き締まってみえる。(スマートにみえる、やせてみえる。)
  • 団子鼻の強調が、少し改善する。
  • 目と目が少し近づいて見える。(実際の距離は変わらない)
  • 童顔から少し大人っぽい顔に変化する。

3-1.プロテーゼが向かない人

なかにはプロテーゼが向かない人もいます。以下のような方はプロテーゼ手術は向きません。

  • 異物を入れることに抵抗がある方
  • 鼻や眉間などに、レーザー治療を受けたい方
  • 希望が定まっておらず、好みの変化する方
  • 病気や内服薬の種類により、炎症や治癒過程が正常に起こらない可能性のある方。
  • 皮膚の薄い方
  • 18歳未満の方、高齢の方(顔の成長、老化の程度による)
  • 何度も鼻の手術をしている方
  • すでに鼻に異物が入っている方(内容物と現状の状態による)
  • 格闘技など顔に強い衝撃が加わる方

3-2.他の手術もしたほうがいい人

理想とする鼻が、プロテーゼのみでは実現できない方もいらっしゃいます。そのような場合には鼻のプロテーゼ手術と組み合わせて他の手術も行った方が良いでしょう。

鼻を高くするだけで自分の理想になれるのかどうか、医師としっかりカウンセリングをする事が重要です

  • 鼻尖(鼻先)を細くしたい → 鼻尖形成や耳の軟骨移植
  • 小鼻(鼻翼)を小さくしたい → 小鼻縮小(術式は色々あります)
  • 鼻先を下に向けたい → 鼻中隔延長
  • 鼻先を高くしたい → 軟骨移植や鼻中隔延長など
  • ハンプ(鷲鼻)を治したい → 鼻骨骨切り、骨削りなど(プロテーゼを併用することあり)
  • 曲がり、斜鼻を治したい → 鼻骨骨切り
  • 鼻の穴の見え方を変えたい → 鼻孔縁下降、鼻中隔延長、小鼻縮小など

4.手術方法   

局所麻酔のみでも手術ができますが、クリニックによっては眠る麻酔を点滴から併用する所もあります。また30分程度で手術は終了します。

手術操作

プロテーゼのみの手術なら、鼻の穴の中を切開する方法(クローズ法)が一般的です。

プロテーゼを入れる空間を深い層に丁寧に作り、そこにフィットする形に加工したプロテーゼを挿入します。

術後は鼻をテープで固定します。さらに外部から強い固定用のギプスを使用することもあります。

また、鼻の穴には綿球やガーゼを詰めて帰ることが多いです。

5.手術後のダウンタイムと経過

5-1.内出血が出ることがある

内出血が出た場合は、2週間前後で改善します。内出血は鼻だけでなく、鼻の周りや目の方に広がることもあります。

5-2.腫れ・むくみが出る

早い方は、術後1週間でもあまりわからない程度のむくみです。

術後翌日~2日目の腫れ・むくみが一番強く、目のあたりまで出る方もいます。また、うつ伏せで寝ると強く出ます。3日目あたりから急にむくみが引いていきます。

しかし、普段からむくみやすい体質の方やヒアルロン酸注射を鼻に行った事のある方は2週間~2か月くらいむくみが出ます。

痛みに関しては鼻を触ったり、大きな表情を作ったりしなければ、強くありません。

その他の経過と注意事項

軽い運動やメガネの着用は2週間後より

サウナ・長風呂・激しい運動・強く鼻をかむのは1か月後より

できますが鼻に衝撃が加わることはNGです。

クリニックや医師によって時期や指導は異なることがありますので参考として下さい。

6.起こりうるリスクや失敗例

6-1.血の塊が出来ることがある

手術後プロテーゼの周囲に血がたまってしまうことがあります。血腫(けっしゅ)といいます。

2回目以降の手術の方、出血しやすい方(喫煙者、男性、体質)、安静を保てなかった方、手術操作によるもの。

対処法としては注射器で吸い出したり、再度手術で血の塊を取り除いたりします。

6-2.プロテーゼが鼻の穴から出てくることがある

主な原因はプロテーゼのサイズがあっていない事です。また鼻の粘膜とプロテーゼが近すぎる事でも起こりえます。

対処法としては、一度取り出して、フィットするものに入れ替えます。

6-3.左右差が出ることがある、ずれることがある

適切な加工や適切な位置への挿入ができていない事やプロテーゼを入れるための適切な空間を作れていないことなどが原因です。

しかし、もともとの顔の左右差によるケースもありますし、術後の拘縮(こうしゅく:プロテーゼの周りが硬くなること)などで徐々に変化することで生じることもあります。

6-4.感染することがある

手術直後に感染の症状が出ることはありません。術後1週間目あたりから赤み、痛み、腫れが出てきて2週間目には高熱、膿が出てくるなどの症状がでます。

対処法は一旦、プロテーゼの抜去が必要となる。

6-5.皮膚が薄くなることがある

どうしても多少は生じてしまいますが、通常は気にならない程度です。プロテーゼを無理に大きいサイズにすると発生しやすくなります。

6-6.鼻水の増加、異臭がすることがある

まれに生じるがほとんどのケースで改善します。

6-6.鼻の穴の左右差が出ることがある

手術の際、不適切に切開をしたり、傷を閉じたりした場合や、術後の拘縮(こうしゅく)などで生じることがあります。

6-7.プロテーゼがグラグラ動くことがある

うまくフィットしていないプロテーゼや、挿入した層が浅すぎる場合に起こります。

放置しても問題ないことが多いですが、ちゃんとするには入れ替えることが必要です。

6-8.鼻先が赤くなることがある

術後早期であれば、感染の可能性もありますが、数か月たっているのであれば、プロテーゼが皮膚に当たり皮膚への負担が生じている事が原因と考えられます。

入れ替えも検討していいと思います。

6-9.数年経過して、鼻先が上に向いてくることがある

サイズがあっていないケースや拘縮が起きているケースでは、徐々に生じることがあります。

プロテーゼの入れ替えが必要です。

7.手術料金の相場    

10万円~30万円が相場です。

8.プロテーゼの抜去や入れ替えについて

8-1.プロテーゼ抜去の方法・経過

プロテーゼの抜去のみであれば、慣れている医師であれば簡単です。鼻の穴の中だけの傷(クローズ法)で510分で終わります。

術後はテープ固定のみでも大丈夫でしょう。

ただし、皮膚からプロテーゼが出ているケースや同時に鼻尖(鼻先)部の修復手術もする場合、被膜・拘縮(硬くなってしまっている状態)の処理を行う場合は難易度が上がります。

特にトラブルがない状態で抜去のみをおこなった方はむくみや内出血は非常に少ないです。

8-2.プロテーゼ入れ替えの方法・経過

少しのサイズ変更であれば、短時間で済みますが、位置がずれていたり、拘縮が強いケースでは、再度、適切なポケットを作成し挿入するのでクローズ法ではできないこともあり、オープン法でおこなうことが多いです。(オープン法は鼻柱という鼻の穴の間に傷を作る方法で一般的に鼻の手術が行いやすくなる)

尚、感染のケースでは一旦抜去して、日をあけてから再挿入します。

9.プロテーゼ手術以外で鼻を高くする方法

注射であれば、ヒアルロン酸やハイドロキシアパタイト、液状シリコン、ポリアクリルアミドやその類似物質を入れる方法があります。

固形であれば、ゴアテックスや耳の軟骨移植、肋軟骨移植などがあります。

10.失敗しないために絶対知っておくべき注意点とドクターの選び方

プロテーゼが必要な骨格、顔のバランスなのかしっかり適応を見極める必要がありますし見極めることができるドクターの診察が必要です。

鼻の手術は、経験件数や芸術センス・技量が特に問われる手術です。自分が希望する鼻を理解してくれるドクターを選びましょう。

再手術や修正が必要になった際にも責任を持って対応してくれるドクターを選びましょう。また、医師の技量ばかりに任せるのではなく、決められた安静期間など指示は必ず守りましょう。

私の主観ですが、医師がカルテに描く鼻の絵が下手なら、避けたほうがいいかもしれません。

11.まとめ

「プロテーゼは不自然、鼻の手術をすると変になる。」と思い込んでいる方もいるでしょうが、不自然になるような手術をするから、不自然になっているだけです。

プロテーゼの特性を理解し、鼻の構造を理解し、あなたの顔の特徴を理解した医師が、

芸術センスと豊富な経験に基づく技量をもって手術をおこなえば、さほど怖がる手術ではありません。

プロテーゼのように何かあれば、容易に取り出すことができる素材は時にメリットにもなります。

著者紹介:居川和広医師

今回の記事は居川和広医師に執筆頂きました。多くの知識や経験から記事を書いてくださいました。居川医師の経験や鼻の手術へかける情熱が伝わってくる内容にまとまったと思います。以下に居川医師の紹介を致します。

経歴

2002年 札幌医科大学医学部卒業
札幌医科大学附属病院形成外科勤務
2003年 徳洲会札幌病院勤務
2004年 札幌医科大学附属病院形成外科勤務
2005年 市立室蘭総合病院形成外科勤務
2006年 湘南美容外科クリニック勤務
2014年 SBCメディカルグループ 副総括院長に就任

居川医師をお勧めする3つの理由

鼻の手術が好き

好きこそものの上手なれ、と言いますが、居川医師は鼻の手術が大好きで研究熱心です。手術をたくさん行っているだけの医師よりより高いレベルでカウンセリングから手術まで行ってくれるはずです。

医師にも慕われる人柄

湘南美容クリニックでは私の上司でしたが、彼は経験も長いということもあるのですが、他の医師にも慕われる人柄で、親身にカウンセリングも行ってくれるはずです。

居川医師のカウンセリング予約は以下より

居川医師に直接相談・カウンセリングしたい方は「湘南美容外科クリニック」よりクリニックページへどうぞ。現在は週に1回しか診療を行っていないようです。

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