加齢と共にお肌のハリや弾力がなくなってきた…とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
お肌のハリや弾力がなくなってくると、細かいシワが増えてしまったり、お顔全体がたるんで見えたりして、老けた印象になってしまいますよね。
そのような方に人気があるのがリードファインリフトです。
リードファインリフトとは、細い特殊な溶ける糸をお肌に挿入することで、ボリュームが増えるのでハリと弾力を高めて小じわの改善やたるみの予防ができる治療法です。腫れや内出血などのダウンタイムが少ないため、手術には抵抗がある方や、お休みが取れないという方に好まれています。
今回はリードファインリフトについて詳しく解説していきます。このページを読めば、効果やリスクが知れて、あなたの悩みを改善するにはリードファインリフトは適しているのかどうかが分かるでしょう。
この処置を検討されている方にぜひ読んで頂きたい内容です。
目次
1.リードファインリフトとは
リードファインリフトとは、細い溶ける糸を顔に数十本入れる事で、ハリを出したり、たるみを予防したりするものです。ウルトラVリフトやショッピングスレッド、ショッピングリフトとも呼ばれます。全て同じと思って頂いて問題ありません。
(正確にはリードファインリフトとウルトラVリフトは糸を出しているメーカーによって決まっています。ショッピングスレッド・ショッピングリフトは一般的な名前です。)
リードファインリフトはどこかでお顔を引っ張っりあげているわけではありませんので、引き上げ効果はほとんどないと考えてください。
下の図の様に、顔に細い糸を網目状に入れていきます。
処置の方法と注意点
- お顔の表面に塗る麻酔で痛み止めを行います(約30分)
- 拭き取りや洗顔後処置になります
- 実際の針の挿入は10-15分程度で終わります。麻酔をしていても軽い痛みは残ります
- 処置後は顔を強く押さないようにして過ごします。
- アイスノンをハンカチでまいて、軽く冷やしてあげるとむくみや内出血の予防になります。
*リードファインリフトなどの糸の手術でコラーゲンが生成されるとありますが、皆さんが想像しているような皮膚のコラーゲンではありません。糸(異物)が体の中に入る事で糸の周りに線維組織(英語に訳すとコラーゲン)が出来るのです。
2.リードファインリフトの効果と適応部位
リードファインリフトの効果
「糸が入る事でボリュームアップしてハリが出る」「糸が網目状に入ってたるみの予防になる」という効果がメインだと考えられます。
顔を手で上に引っ張った状態で入れていきますので直後や数日は糸が引っかかってリフトアップしたように感じますが、どこかからお顔を引っ張って持ち上げているわけではないので、リフトアップ効果は長続きしないのです。
リードファインリフトの適応部位
ほほがメインの適応です。今までの経験上90%がほほにされた方でした。 首や目尻、おでこも出来る事になっています。
3.処置後の経過(ダウンタイム)
処置中と処置後に痛みが出る
表面の麻酔をしても皮膚よりも中には効かないので多少の痛みはあります。ほとんど我慢できる程度です。手術後も少し痛むことがあります。市販の痛み止めでも対応できる程度です。
内出血が出る事がある
針を刺すので内出血(青あざ)が出る事があります。2-3日で気にならなくなる場合から1週間ほど気になる場合まであります。
内出血の上からお化粧する事は可能ですので、色をお化粧で消して過ごしてください。
むくむ事がある
大きく腫れる事は稀ですが、むくむ事があります。数日で落ち着きます。処置後1-2日は軽くアイスノンで冷やして過ごしてください。
1週間程度硬さが出る
むくんでいる事や糸が入った刺激で1週間ほど触ると硬い感じがする事があります。何もしなくても元に戻りますので心配いりません。
針穴の傷は残らず、洗顔やメイクは翌日から可能になる
細い針の後ですので傷として残る事はまずありません。少ししみるかもしれませんが、洗顔やメイクも翌日から可能です。
4.リードファインリフトの失敗
リードファインリフトの処置は非常に手軽で、ほとんどリスクはありません。
まれに糸が出てくることがある
ごく稀ですが、完全に埋まっていない糸が出てくることがあります。この場合は埋め込む事は不可能ですので、引っ張って抜けば大丈夫です。一応、手術したクリニックで抜いてもらいましょう。
非常に稀だが糸がミミズ腫れのように見える
あまりに皮膚の浅い部分に糸が入ってしまうと、糸がミミズ腫れの様にボコボコする場合があります。皮膚が薄い首の症例で起こる事が稀にあります。
取り出すのは傷も必要になるので困難だと思います、糸が溶けるまで待つしかありませんが、糸が溶けても残る可能性があります。
5.リードファインリフトの持続期間・回数と間隔の目安
糸は半年ほどで吸収されて溶けていきますが、効果はすぐにはなくなりません。糸の周りで線維組織が形成されてくっついているからです。それでも老化は止まりませんのでイメージとしては1-2年の効果と思うのが良いでしょう。
また、リードファインリフトのオリジンである韓国では2-4週間おきに2-3回を勧めているようです。
6.値段の相場と麻酔などのオプション料金
通常、両方の頬に40-60本糸を入れる場合が多いです。ネットで10クリニックより調べましたが、最安値は74,000円(60本)、最高値300,000円(100本)、平均約18万円(40-60本)でした。
これに麻酔代金が数千円~1万円程度見ておけば大丈夫でしょう。通常はお顔にクリームを塗って30分ほど待つ、表面麻酔と言うもので行います。
7.他の糸の手術との違いと選び方
糸の手術には何種類もあり、非常に分りずらくなっています。色々な業者が似たようなものを発売し、名前を付けるので我々でも把握できていないものもあります。しかし、大きな分類としては4つに分かれます。
1つ目の分類が糸のかけ方のタイプです
- こめかみなどの硬い骨の近くに糸をひっかけて、そこを支点としてたるみを引っ張り上げるタイプ
- 引っ張り上げる支点は作らずに、引っかけておくだけのタイプ
2つ目の分類が糸の性状です
- 糸にトゲが付いていて、よく引っかかるタイプ
- 糸にトゲが付いていないタイプ
左上の「シルエットリフト」や「ミントリフト」が糸の中では強い効果を示します。「スプリングリフト」は右上に分類されますが、こちらも糸の中では強い効果を示します。
次に効果が強いのが、右上の「3Dシルエットリフト」や「N-cogリフト」です。リードファインリフトやショッピングスレッドは効果は劣りますが、非常に手軽に出来るという点で勝っています。
リードファインリフトなどのタイプの糸は、リフトアップという点では非常に弱く、あまりお勧めできません。しかし、たるみの予防や年齢とともにボリュームのなくなってきたお顔のハリ感を回復するのには手軽で向いていると考えます。
8.リードファインリフトの種類の違い
リードファインリフトやショッピングリフトなど、始めV字状の糸を入れる方法だったのですが、糸の引っ掛かりを強くするためにらせん状のものが出てきました。 各クリニックで呼び名が違ったりしますが、元はこのようにV字に糸を入れる方法です。
らせん状にする事により、糸の引っ掛かりを良くしたり、肌のボリュームアップ効果を狙っていますが、メインで行われているのはV字状のものが多いと思います。
実際の効果の違いを比べるのは非常に難しいです。手術を行っていた者としては、20%位効果は良いかなと言う感想です。
9.まとめ
2001年に初めて顔に糸を入れる手術が発表されてから、様々な糸の種類が出てきました。その中でもリードファインリフトは一番手軽に出来る糸の手術でしょう。
大きな効果と言うわけではりませんが、たるみの予防やハリを出したいとお考えの方には向いていると思います。