豊胸手術に興味はあるけれど、実際に手術を受けるべきかどうかお悩みではありませんか?
その理由は、手術をすればどのくらい大きくなるのかが分からなかったり、手術後に授乳や乳がんには影響しないのか心配だったり、自分に合う手術がどの方法か判断できなかったりと、疑問点や心配点が多いからでしょう。
豊胸手術には、『ヒアルロン酸』、『脂肪注入』、『シリコンバッグ』の3種類の方法があり、どの手術も確実なバストアップが可能ですし、授乳や乳がんへの影響はありません。しかし、方法によって、向いている方や持続期間が異なります。
このページでは豊胸手術の効果やリスク、それぞれの方法の特徴や向いている人など、豊胸手術に関するすべての情報を解説していきます。
これを読めば、疑問や不安が解消され、手術を受けるかどうかの判断がしやすくなるはずです。
豊胸手術に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にして下さい。
バストアップを調べると筋トレやマッサージ、サプリメントやクリームなど様々な方法が出てきます。しかし、どの方法も効果がなかったり、微妙な効果でしかありません。
豊胸手術は確実にバストを大きくできる確実な方法なのです。
アメリカでは非常にポピュラーな美容手術で年間30万人が受けているといわれています。アメリカの人口は3億人ですので、女性人口で考えると0.1%程度でしょう。日本の人口は1億ちょっとなので、日本では10万人!?という計算になりますが、さすがにそこまで多くないと思います。(日本では、きちんとした統計がありません。)
現在行われている豊胸手術には3通りあります。
- シリコンバッグによる豊胸
- 脂肪注入による豊胸
- ヒアルロン酸注入による豊胸
1-1.シリコンバッグによる豊胸手術が向いている人
- 確実に希望の大きさにしたい人
脂肪注入豊胸では完成時の大きさに個人差があります。ヒアルロン酸では1年程度で徐々にしぼんでいきます。
- 1.5カップ以上のバストアップを1回の手術で希望する人
脂肪注入豊胸やヒアルロン酸豊胸では1.5カップが限界です。
- やせ形で脂肪の取れない人
ヒアルロン酸でも対応可能ですが、脂肪注入による豊胸は難しいです。
1-2.脂肪注入による豊胸手術が向いている人
- 胸の感触ができる限り自然なものを好む人
- 1.5カップ以上のサイズアップを目的にしていない人
- 脂肪吸引も一緒に行うので、太ももを細くしたい人
向いてないのは以下のような方です。
- 細くて脂肪が取れない方
- 1.5カップ以上のサイズアップを一度の手術で希望される方
1-3.ヒアルロン酸注射による豊胸手術が向いている人
- 手軽にバストアップしたい方(持続期間は1年ほど)
時間が取れなくて、手軽にバストアップしたい方に向いています。長期にわたってバストアップしたい方はシリコンバッグ豊胸や脂肪注入豊胸が良いと思います。
2.シリコンバッグによる豊胸手術
シリコンバッグとは、シリコンを人工の膜で包んだものです。歴史は長く試行錯誤が繰り返されて現在へ至っています。
2-1.シリコンバッグ豊胸の効果
特徴は小さいサイズから大きなサイズまで(3カップ程度)一度の手術でバストアップ出来る事です。また、大きさが変わる事もありません。
2-2.シリコンバッグの触り心地
シリコンバッグその物が、本来のお胸よりも少し硬い感じです。しかし、身体の中に入った時はまた違うように感じます。もともとお胸に厚みのある方ではより自然に感じます。
2-3.シリコンバッグ豊胸手術の方法
日本ではワキの下を3-4㎝切開してシリコンバッグを入れる事が多いです。場所的に傷が目立ちにくい場所だからです。欧米ではお胸の下を切開して行う方が多いのですが、白人は傷が目立ちにくいのでお胸の下からの切開を用いることが多いのです。
2-4.シリコンバッグ豊胸手術後の痛み
シリコンバッグ豊胸には、「乳腺下法」と「大胸筋下」法の2パターンあります。
特に大胸筋下法で行った場合は痛みが非常に強く出ます。手術後2-3日はあまり手を動かしたくないような強い痛みですが、1週間~10日ほどでかなり落ち着いてきます。休みは最低でも5日必要でしょう
乳腺下法で行った場合はそこまでではありませんが、美容外科の手術の中では痛みは強い方です。お休み最低でも3-4日必要です。
2-5.シリコンバッグ豊胸手術後の経過
内出血や腫れが1-2週間で消えていきます。初めはお胸が硬く感じるかもしれませんが、徐々になじんできます。初めは皮膚が伸ばされた状態で硬いのですが、3ヶ月ほどで柔らかさも出てきます。
2-6.シリコンバッグ豊胸のリスク
最も多いリスクは拘縮(こうしゅく)と言って、シリコンバッグの周りに硬い膜が出来る事です。これによって、お胸自体を触ると硬く感じます。
拘縮の割合は報告によりまちまちですが、だいたいは数%の確率で、手術後1年以内に多く発生します。日本の報告では手術後6か月~3年の観察で1.6%だと報告があります。
2-7.シリコンバッグ豊胸の持続期間
シリコンバッグは入れてしまえばそのままの大きさをずっと保ってくれます。最近のシリコンバッグは入れ替えを必要としませんが5-10年で超音波などを行い破損がないかどうかなどのチェックをした方が無難です。
2-8.シリコンバッグ豊胸の費用
シリコンバッグ豊胸の費用について、10個の施設20種類のシリコンバッグから調べました。最安値は226,850円で、最高値は1,200,000円、平均は687,247円でした。
シリコンバッグによる豊胸手術をより詳しく知りたい方は「シリコンバッグによる豊胸手術を受ける際の効果とリスク」をお読みください。シリコンバッグ豊胸についてさらに詳しく理解できます。
3.脂肪注入による豊胸手術
ご自分の脂肪を太ももなどから取って来て、お胸に注入する手術です。メリットは自然な感触ですが、最終的な大きさに個人差が出るため希望通りのサイズにならない可能性もあります。
3-1.脂肪注入豊胸の効果
脂肪注入によるバストアップは、注入した脂肪がどれだけ残るかによって最終的な大きさが変わってきます。おおよその目安は注入した脂肪の量の50%です。
かといって、一度に多くの脂肪を注入してしまうと、「しこり」と言って死んだ脂肪の塊が出来てしまいます。
目安としては0.5-1.5カップアップが目安です。
3-2.脂肪注入豊胸の触り心地
脂肪ですので柔らかく自然です。しかし、しこりになってしまうと硬く触れることがあります。
3-3.脂肪注入豊胸の手術
太ももやお腹の脂肪吸引を行い、その脂肪をお胸に注入します。どれだけ脂肪が残るかは様々な要素によって変わってきます。
- 脂肪の取れる量が十分にあるか
- 皮膚に余裕があるか
- 授乳後かどうか
- 喫煙者かどうか
- 脂肪を注入するまでの時間
- 脂肪の処理の方法
- 脂肪の注入のやり方
脂肪豊胸手術後の経過
大きな痛みは2-3日です。傷口や手術後の固定、腫れや内出血も洋服で隠れる場所なので、お休みは最低3日間あれば手術が可能です。
3-4.脂肪豊胸手術のリスク
しこりになる事が一番のリスクです。
しこりとは、注入した脂肪がうまく生き残れずにそこに死骸として残ってしまう事です。しこりの大きさにもよりますが、1㎝以上の大きさになると触って分る可能性が高くなってきます。2-3㎝になれば必ずと言っていいほど分ります。
しこりを作らないようにするポイントは
- 脂肪を細かく注入して一か所にまとめない
- たくさんの量の脂肪を入れない(目安は片方の胸に200㏄前後と言われる)
です。
実は、コンデンスリッチと呼ばれる方法などの脂肪豊胸の種類でしこりの発生率が大きく変わるという事ではありません。
コンデンスリッチ脂肪豊胸について詳しく知りたい方は「美容外科医師が解説するコンデンスリッチ豊胸の方法と効果」をお読みください。
3-5.脂肪注入豊胸の持続期間
生き残った脂肪はずっと存在すると考えられていますが、5-10年で小さくなってくる方も実際にはいます。しかし、これが注入した脂肪が無くなってきているのか、年齢とともに小さくなっているのかは不明です。これから研究が進んでいくのだと思います。
3-6.脂肪注入豊胸の費用
クリニックによって脂肪注入豊胸の方法が違っていたりしてややこしいのですが、大手クリニックを中心に19個のクリニックから算出しました。
通常の方法(遠心分離法)、コンデンスリッチ法(無意味なので選択しない方が無難です)、ピュアグラフト法、セリューション法などあります。それぞれ別々にまとめました。
脂肪注入豊胸についてより詳しく知りたい方は「柔らかく自然な豊胸:脂肪注入による豊胸手術の効果とリスク」をお読みいただければどこよりも詳しく理解できます。
4.ヒアルロン酸注入による豊胸手術
製品としてすでに出来上がっているヒアルロン酸をお胸に注入してバストアップするものです。ヒアルロン酸自体は人体にも存在し害のあるものではありません。
4-1.ヒアルロン酸豊胸の効果
注入するヒアルロン酸の量で大きさが決定します。おおよその目安ですが、100㏄のヒアルロン酸で1カップアップすると言われます。また、ヒアルロン酸豊胸の場合最大量は片方の胸で100㏄としているクリニックが多いです。
ですので、最大1カップUPだとお考えください。
また、注入したヒアルロン酸は1-1.5年で溶けてなくなっていきます。
4-2.ヒアルロン酸豊胸の触り心地
本来の胸よりも少し硬く感じます。これも、入れる量が多ければ硬さが増しますし、少なければ柔らかいです。
4-3.ヒアルロン酸豊胸の手術
小さな穴(2-3㎜)からヒアルロン酸を注入します。手術時間は30分以内で、傷はほとんど気にならなくなります。
4-4.ヒアルロン酸豊胸の経過
手術後軽い筋肉痛がお胸に起こります。そこまでの強い痛みではなく、1週間ほどで消えていきます。また、手術の時に使用した麻酔液による膨らみや腫れが1週間ほどで落ち着き本来の大きさに落ち着きます。
4-5.ヒアルロン酸豊胸のリスク
注入したヒアルロン酸が溶けずに残ってしまう事があります。これも「しこり」になると言います。触るとコリコリと分るようになってしまいます
しこりになったヒアルロン酸はヒアルロン酸溶解注射で溶ける場合もありますが、溶けない場合もあります。溶けない場合は針を刺して中身を吸い出します。
4-6.ヒアルロン酸の持続期間
お胸に注入されたヒアルロン酸は1-1.5年で徐々に溶けていきます。急になくなる訳ではないので、ずっと同じ大きさを保っているわけではありません。
溶けてくれば再度注入することもできますが、繰り返し行うとしこりになる場合が多いように感じます。
ですので、長期にわたってバストアップしたい場合はシリコンバッグや脂肪注入豊胸をお勧めします。
ヒアルロン酸注入による豊胸手術を詳しく知りたい方は「医師が教える!ヒアルロン酸豊胸(プチ豊胸)の効果と注意点」をお読みください。
4-7.ヒアルロン酸豊胸の費用
ヒアルロン酸は1㏄:3000円~4000円が相場です。もちろん1㏄では膨らみませんので両胸に100㏄~200㏄入れる場合が多いです。ですので、両胸に合計100㏄入れた場合は30~40万円、合計200㏄入れた場合は60万~80万円です。
5.豊胸手術による影響は少ない
豊胸手術を行ったあとに授乳に影響する事や癌になると言ったことはありません。
5-1.授乳には影響がない
母乳は乳腺と言う所で作られて、乳首から出てきます。
シリコンバッグは乳腺の下やさらに奥の筋肉の下に入ります。 脂肪注入豊胸やヒアルロン酸豊胸での脂肪も乳腺の周りの脂肪に注入されます。
ですので、直接授乳には影響を及ぼしません。
5-2.乳がん発生率にも関係がない(*リンパ腫はあり)
注入された脂肪やヒアルロン酸がしこりになったとしても、それが癌や悪性腫瘍になる事はありません。
非常にまれですが、近年シリコンバッグ豊胸とリンパ腫と言う病気の関連が指摘されています。この場合、テクスチャードタイプというタイプのシリコンバッグです。
5-3.乳がん検診はマンモグラフィーではなく超音波検査を受ける
これらの豊胸手術が癌と関係なくても、豊胸手術を行っている場合でも行っていない場合でも乳癌になる可能性はありますので、検診は受けるべきです。
ヒアルロン酸豊胸や脂肪注入豊胸の場合、マンモグラフィーを行う事は可能ですが、きちんと申し出てから受けるべきです。医療機関では豊胸手術をしているからと言って誰も驚きませんので大丈夫です。しかし、豊胸手術後のマンモグラフィーでは石灰化と言って画像が見えにくくなることがあるので、エコーを勧められる場合も多いです。検査機関の指示に従った検診を受けてください。
特に、シリコンバッグ豊胸の場合はマンモグラフィーを避けて超音波検査を行う方が無難です。検診を受ける前に申し出てください。
6.まとめ
それぞれの豊胸手術について解説しました。どの方法にもメリットデメリットがあり、これが一番いいと言う訳ではありません。この記事やリンク先を読んでよく納得するまで調べてください。
“アクアフィリング豊胸・アクアリフト豊胸”
2015年頃からアクアフィリング豊胸と言うものが日本にも導入されました。いろいろ議論はあるのですが、止めておいた方が無難です!美容外科学会からも使用について注意喚起が出ています。アクアリフトと言うのも同じです。
アクアフィリング豊胸についてより詳しく知りたい方は「注意!いまはアクアフィリング豊胸をすべきでない5つの理由」をお読みください。