二重あごで悩んでいたり、顎まわりの脂肪をなくしたいとお考えの方は多いのではないでしょうか。
顎の脂肪吸引の手術は、余分な皮下脂肪をなくしてスッキリとしたフェイスラインに見せるのに効果的な方法です。
しかし、腫れや内出血は出るのか、効果はどのくらいで出てくるのか、失敗のリスクはあるのかなど、気になることも多いですよね。
今回は、顎の脂肪吸引の効果やリスク、手術後の経過などについて詳しく解説していきます。
このページを読んで正しい知識が得られれば疑問が解消され、手術をするべきかの判断がしやすくなりますし、手術に対する心配や恐怖心も軽減されると思います。顎の脂肪吸引をお考えの方はぜひ参考にして下さい。
1.顎の脂肪吸引の効果とは
顎の脂肪吸引は効果を実感しやすい部分です。しかし、顎の脂肪がしっかりついていなければ脂肪吸引はできません。あご下を指でつまんで、1cmほどあれば吸引で効果が出ます。いくら二重あごが気になっていてもたるみによるものであれば脂肪吸引では改善できません。皮膚を切る手術が必要になります。
2.手術によるダウンタイム(回復期間)と経過
顎の脂肪吸引は痛みや体への負担は小さいのですが、顔なので腫れや内出血が気になるところです。マスクなどが出来る仕事であれば、3日程のお休みで仕事戻れます。
2-1.腫れ・内出血が出る
脂肪吸引をすると、どうしても腫れや内出血が出てしまいます。ほっぺたを行わずに顎だけの脂肪吸引であればそこまで気にならないと思いますが、顎下の部分がよりもたついた感じになると思ってください。腫れは1週間で引きます。
また、内出血に関してはひどく出てしまう場合もあります。内出血は重力で移動するので、顎から首の方にかけて内出血が出ます。特に首の皮膚は薄く内出血が目立ちやすく、気になると思います。内出血の程度がひどい場合は消えるまでに7-10日かかります。
*当院では腫れにくい方法で行っております。もう少し腫れてします場合もあります。
内出血や腫れは、マスク、マフラー、ストール、ハイネックの洋服などで隠すこともできます。
2-2.痛みは意外と少ない
手術中は局所麻酔が効いているのでほとんど痛みはありません。しかし、局所麻酔を注射する時には痛みがあります。この時に起きたまま局所麻酔をするクリニックと、寝ている状態にして局所麻酔をするクリニックがあります。
手術後の痛みに関しては、少しズキズキする程度でそこまでの痛みではありません。クリニックから処方される痛み止めで十分対応可能ですし、市販薬の「ロキソニンS」などでも痛みは治まります。痛みがあるのも数日間のみです。
2-3.傷跡は目立ちにくくなる
傷口を作る場所はクリニックやドクターによって違います。しかし、顔の傷は非常にきれいに治ってきますので心配いらないと思います。
当院では下記のように傷を作っています。
2-4.かゆみが出ることがある
脂肪吸引の手術後はどこの部分でも、かゆみが出る事があります。2週間以内に落ち着く場合がほとんどです。
2-5.顎周りの感覚が鈍くなることがある
脂肪吸引を行った部分の細かい神経に傷が付き感覚が鈍くなる事があります。2-3か月で元の状態に戻りますし、見た目にも分らないのでほとんど気になりません。
2-6.一時的に硬くなる
脂肪吸引の手術後は手術した部分が一時的に硬くなります。1週間目から1か月目が特に硬くなりますので、しっかりマッサージをして下さい。柔らかくなじんできます。マッサージは気にならない状態になじむまで続けましょう。
3.手術による失敗とは
顎の脂肪吸引で失敗と言うのはほとんどありません。気になる事が起きる場合は以下の事が多いです。
3-1.触るとボコボコした感触が残る
取り残しやしこりが出来た場合は目立つデコボコになります。
対処法:しこりを柔らかくする注射をする事があります。
顎や顎下はもともとボコボコしている部分ではあります。痩せた男性の顎、顎下を想像いただければわかると思います。ですので、脂肪吸引で脂肪が無くなれば多少の硬さや微妙なデコボコは出ます。ただし、ほとんどが気にならない程度と言うのが通常です。
3-2.顎や首にひきつれ感が残る
上を向いた時にたてスジが気になる事があります。手術後6か月を目途に改善します。
対処法:手術に問題がなければ必ず改善します。マッサージを頑張って待ちましょう。
顎や顎下は、たてスジが元々あるところです。ですので、脂肪がなくなるとたてスジやひきつれた感じが出てくることはありますが、ほとんど気にならない程度です。
3-3.硬いしこりが出来ることがある
手術して1か月目くらいで硬いしこりが出来ていることがあります。そのままマッサージを続ければ改善する場合もありますし、ドクターによっては硬さを取る注射を打つ場合もあります。
対処法:マッサージを続けるか、硬さを取る注射を打つ
3-4.左右差が出ることがある
気になるような左右差が出る事はほとんどありません。しかし、もともと顔は左右差があるので手術後に余計に気になってしまう人はいます。もし、脂肪の取り残しで左右差が出ている場合は、再度吸引して左右差をなくす必要があります。
3-5.顎の下に縦じわが出来る
3-2で解説した「引きつれ」とは別に、年齢が上の方で起きます。もともと筋肉のたるみで縦じわある方に脂肪吸引を行うと、余計に目だって見えます。
日本人には少ないですが、西洋人の年輩の方で、首に縦のしわが2本できている方を見かけますね。あれは筋肉のたるみによって出来るので脂肪吸引では改善できません。
対処法:手術前に縦じわが出そうかどうかは分ります。それを理解した上で手術を受けるか決めてください。また、縦じわの治療法は、顎の下を切開して筋肉を縫い合わせる手術になります。
4.手術後のケアのポイント
手術だけでなく、手術後のケアもしっかり行う事で手術後の回復を早め、効果を出してくれます。
圧迫用のバンドを継続して着用する
手術後1週間以内は腫れを予防するために行います。また、1週間以降もできる限り長く使用した方がしっかり効果が出ると考えます。日中は難しと思うので家にいる時や寝ている間に使用しましょう。当院では3か月を目標にお願いしています。
マッサージやストレッチを行う
脂肪吸引の手術をして1週間目位から、吸引した部分が硬くなってきます。これをマッサーシでしてほぐしたり、ストレッチをして伸ばしたりします。その方が早くなじんできます。
5.手術料金の相場
顎(あご下)の脂肪吸引の相場は約25万円です。大手美容外科や中堅美容外科の合計12クリニックから18種類の脂肪吸引の値段から算出しました。
脂肪吸引はどの方法でも効果に差は出ないので、全てまとめて平均を出しました。
ベイザー脂肪吸引が一番脂肪が取れる等の宣伝を見ますが、そんなことはありません。
重要なことは医師の経験と技術、熱意と術後のケアです
詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください「ベイザー脂肪吸引とは?術前に必ず読んでおきたい効果の違い」
オプション料金がかかる
脂肪吸引だけの値段でなく、オプション料金として「麻酔代」「圧迫用品代」が必要になるクリニックがあります。合計して3-5万円が相場です。
クリニックのホームページで調べる際はオプションの料金も調べるようにしましょう。また、オプション料金の表示が分りにくいホームページもあるので電話やメールで問い合わせた方が確実で早いです。
6.脂肪吸引以外の方法
顎の脂肪をなくすために脂肪吸引以外の方法があります。効果は劣りますが、「脂肪溶解注射」「レーザー治療」です。
脂肪溶解注射
希望する部位に4回程度注射を繰り返します。繰り返す間隔は2-4週間です。効果は出やすいですが、時間がかかる事と、脂肪吸引に比べると効果は半分以下です。
レーザー治療
皮膚からレーザーを当てて脂肪を燃やすような機械があります。効果は脂肪溶解注射よりも劣りますが、痛みも少なく手軽です。
より詳しく知りたい方は「二重あごを美容整形で解消:施術方法・リスク・費用の比較」をお読み頂けると、美容整形で行う顎の脂肪や二重あごの解消についてより深く理解いただけると思います。
7.まとめ
顎の脂肪吸引は、範囲も小さく比較的手軽に行えます。内出血や腫れが出ている期間をどう過ごすかをクリアー出来れば、早く手軽に二重あごを解消出来るでしょう。