まぶたのたるみが出てくると、それだけで老けた印象になってしまいます。
何とかしてまぶたのたるみを解消したい!とお考えの方は多いでしょう。
このページでは、まぶたのたるみを進行させないための予防法や、まぶたのたるみを改善するための方法など、日常生活で自力で行えることをお教えしていきます。
また、確実にたるみを解消したいという方のために、美容クリニックで行う治療法についても解説いたします。
まぶたのたるみでお悩みの方は、このページを参考にして、予防法や改善法を実践してみたり、美容クリニックでの治療を検討してみてはいかがでしょうか。
目次
1.まぶたのたるみの原因
まぶたのたるみと言えば、皮膚がたるんでくる事と目の開きが悪くなって開きにくくなる事の2つが考えられます。
皮膚がたるんでいる場合の症状
- まぶたがボッテリとしてきた
- 二重の幅が狭くなってきた
目の開きが悪くなってきている場合の症状
- 目を開けているのがしんどくなってきた
- 目の疲れがひどくなってきた
- 黒目の見える部分が小さくなってきた
「まぶたのたるみ」とは通常は皮膚がたるんでくる事を指します。目の開きが悪くなる事は「眼瞼下垂」と呼びます。眼瞼下垂や健康保険については4章で解説します。
まぶたのたるみの原因は主に「老化」によるものです。その他の原因として多いものが「こする事やコスメによる皮膚への負担」です。具体的には以下のようなものがあります。
- 目がかゆいからごしごしこする
- メイクを落とす時に強くこする
- アイプチやアイテープによる刺激で皮膚がかぶれる
主な原因は老化ですので、これを止めることはできません。しかし、日常生活でも上記のような事に気を付けるべきでしょう。
2.エクササイズによるまぶたのたるみの改善法と予防法
エクササイズでたるみを改善する事は難しいです。下に紹介する方法はいずれも、まぶたを動かすことによってむくみの改善につながる事はあり得ます。たるみが改善する訳ではりませんが、脂肪が多めの人ではスッキリした印象が出る事はあります。
ネットや雑誌でよく紹介されているエクササイズ
①目の開け閉めを行い引き締めるマッサージ
ネット上では眉毛を抑えて、目を開け閉めするようなエクササイズ法が紹介されています。筋肉を鍛える事によって皮膚を引き締めるそうなのですが、この時に実際にどこの筋肉が使われているのかと言うと、下の図の眼瞼挙筋と言う筋肉が主に使われています。
図を見て頂くと分ると思いますが、皮膚よりももっと奥の筋肉であり、筋肉と皮膚の間には様々な組織があります。この筋肉を鍛えること自体が難しいのですが、鍛えられたとしても皮膚のたるみには関係ない事が分っていただけると思います。
また、目の開け閉めに関係する筋肉ですが、まぶたがたるんで目の開きが悪くなってきている場合でも、この筋肉が弱って来ていて鍛えれば解決すると言うものではありません。
②片目だけを閉じる(大きなウインク)ようにしてこれを繰り返す方法
この方法であれば皮膚のすぐ下にある筋肉(眼輪筋)に作用するでしょう。しかし二の腕やお腹の筋肉と違いかなり薄っぺらい小さな筋肉です。例えこの筋肉をエクササイズで鍛える事が出来たとしても何も変わらないと考えます。
エクササイズで可能性があるならやってみたいと言う場合は①よりも②の方法をお勧めします。
③ツボ押しをする
ツボと言うものが東洋医学的な考え方になり、西洋医学的な考えとは違うのですが、身体のどこかを押さえるだけで皮膚のたるみが改善される事は考えにくいですし、もしツボで改善されるのであれば、出産後に皮膚のたるみが気になる人なんていなくなっていると思います。そもそもツボや経穴と言うのは内臓などにアプローチする手法で、皮膚のたるみを解消するものではないと思います。むくみが取れて多少スッキリすることはあるかも知れません。
自分で出来るまぶたのたるみへの対処法
自力でたるみを取る事は出来ないのですが、進行を予防することはできます。予防に重点を置き毎日のケアを行うのが良いでしょう。
①保湿を行う
カサカサの肌はたるみも進行しがちです。毎日きちんと保湿しましょう。
②こすらない
お化粧を落としたり、かゆいからと言ってまぶたをゴシゴシこするのは非常に良くない行為です。たるみの原因になります。
③アイプチやアイテープは避ける
のりを使用すると、皮膚がかぶれてたるみが余計に出てきます。自分ではかぶれていないと思っても、小さな炎症が続く事によってたるみが徐々に出てきます。
3.まぶたのたるみを美容整形で改善する方法
残念ですがマッサージやエクササイズなどの自力ではたるみを改善する事は出来ません。むしろまぶたを強くこすったりする行為は逆効果です。まぶたのたるみを解消・改善するには美容外科で治療するしかないのです。
美容整形によるまぶたのたるみの解消法は3つあります。「切る手術」「糸で二重にする埋没法」「レーザー治療」です。また、切る手術の中にも2通りの方法があります。
3-1.まぶたを引き締めるレーザー(サーマクールアイ:高周波治療)
切らずに、手術せずに改善する方法です。現在、まぶたにしっかりと当てる事が出来るレーザーはサーマクールアイになります。正確には高周波と言うものです。
手術の様に大きな効果という訳には行きませんが、処置を受けた方の満足度は非常に高い治療法です。内出血が出たり、腫れたりする事もありませんので、切るのが嫌な人、手軽に行いたい人には向いています。ただし、処置中は少し痛みがあります。
費用が高いのが少し難点です。
レーザー治療後の経過(サーマクールアイ)
内出血や腫れは基本的には出ません。処置の直後からメイクも可能です。ただし、効果の持続は1年と言われております、気になるようであれば1-2年に1回行います。
レーザー治療の費用(サーマクールアイ)
11個のクリニックから調べました。最安値は80,000円、最高値は270,000円で、平均は約16万円でした。
サーマクールアイについては「切らずにまぶたのたるみを解消出来るサーマクールアイ」を読んで頂くと、より詳しく理解できます。
3-2.二重まぶたの埋没法の手術
皮膚を切ってたるみを改善するわけではないので、根本的な方法ではありませんが、見た目をスッキリさせることが出来ます。
切る手術は嫌だけど、二重のラインに皮膚がかぶってきたのを解消して、二重をはっきり見せたい場合などに向いています。
二重まぶたにするだけで、下の様にたるみがスッキリします。
埋没法の経過(手術後は内出血や腫れが出る)
どの様な埋没法を行うかでも違ってきますが、腫れは早くて2日、長くても1週間あればほとんど落ち着きます。
内出血に関しても、内出血が出てしまった程度によって違いますが2-7日で落ち着きます。
完成は1か月後、いずれ糸がゆるんでくる
手術後1か月間は微妙なむくみが残ります。手術後1週間以降はあまり気にならないと思いますが、完成は1か月後だと思ってください。
いずれ糸はゆるんで、二重が取れてしまう
埋没法は永久ではありません。だんだんと糸がゆるんで二重のラインが元に戻ってしまいます。平均して3-5年と言われますが、埋没法を受けた方の追跡が出来ないので正確なデータはありません。
埋没法の費用
12個のクリニックから調べました。2点止めと言う方法で調べていますが、まぶたのたるみを解消する場合は3点止めを勧める事も多く、若干費用が上がるかも知れません。
最安値は47500円、最高値は128330円でした。平均すると約8万円です。保証制度などでも若干の費用の差が出てきます。
(安すぎる値段表記は集客のために行っている可能性もあるので、省いています)
参考:埋没法の様にアイプチやアイテープで二重を作ってもたるみは解消したように見えます。しかし、アイプチやアイテープの粘着剤は皮膚に刺激を与えて皮膚がたるんでしまう方向へと向かいます。
一見、よさそうに見えますが、まぶたのたるみを解消しようとして逆効果となってしまっているのです。
埋没法について詳しく知りたい方は「二重埋没法を受ける前に必ず読んでおくべき埋没法のすべて」をお読みいただくと埋没法に関してすべての知識が手に入ります。
3-3.切る手術でまぶたのたるみを解消する2つの方法
切る手術は効果が大きく、変化も分りやすいです。根本的にまぶたのたるみを解消するには切る手術をする必要があります。
切る手術には「眉下切開」と言って眉毛の下の皮膚を切り取ってたるみを解消する方法と、「まぶたのたるみ取り」などと呼ばれ二重のラインに沿って皮膚を切り取る方法がありまます。
二重のラインで皮膚を切る方法
これは出来るだけ傷が目立ちにくい方が良いと言う方に向いています。二重のラインと傷が一致するので傷が目立ちにくいです。ただし、目尻側の傷は二重のラインよりも外側に傷が出てしまいますが、目尻のしわと一致するのでそれ程気にならないと思います。
まぶたの皮膚はまつ毛に近い方が薄く、眉毛に近くなるにつれてぶ厚くなってきます。二重のラインで皮膚を切る方法では、眉毛側の分厚い皮膚が二重のラインに落ちてくるので、腫れぼったい二重に見える事があります。
眉下切開
眉下切開は自分の元々のまぶたを生かしたい場合に向いています。二重のラインでは切開しないので、元々の二重の感じが生かせます。具体的にはまぶたの分厚い人、外側にたるみが多く目頭側にたるみの少ない人です。
傷に関しては、治り方が人それぞれなので個人差がありますが、眉毛のすぐ下に出来るので気になってしまう場合があります。特に眉毛を抜いてしまって眉毛がない人はすっぴんになると気になるかも知れません。しかし、ほとんどはきれいに治り、眉毛に隠れます。
しかし、眉毛の位置を変えると傷が目立つ場合があります。男性では眉毛の位置を変えると言うのはないと思いますが、女性では眉毛の位置を変えると眉毛と傷が離れた位置に見えてしまいます。
眉下切開の手術前後
注:まぶたのたるみの程度がひどく、目に皮膚がかかってしまうような場合は健康保険で治療(手術)出来る場合があります。この場合は二重のラインに合わせて皮膚を切開する方法が主に行われています。
眉下切開については「まぶたのたるみとり:眉下切開の特徴と向いている人とは」をお読みいただくと、受けるべきかどうかの判断が付きやすくなると思います。
切る手術によってまぶたのたるみを解消する方法の経過・リスク
抜糸までは糸が付いている
手術後1週間を目途に抜糸を行います。それまではまぶたや眉毛の下に糸が付いています。眉下切開の場合は眉毛に紛れて目立ちにくいかも知れませんが、まぶたについている場合は気になると思います。
内出血や腫れが出る事がある
たるみ取りだけを行った場合はあまり腫れません。ほとんど腫れないか、1週間でほとんど治まる程度です。
内出血に関してもひどいものが出る可能性は低く、出ても1週間で治まるでしょう。
切る手術を行った場合の費用
二重のラインでまぶたの皮膚を切る方法
この方法を行っている10個のクリニックから調べた結果、値段による差はあまりなく、平均321,337円でした。
眉下切開
眉下切開を行っているクリニック13個を調べた結果、クリニックよる費用の差はあまりなく手術料金の相場は328,000円でした。
3-4.各治療法の効果の比較と選び方
以上をまとめると、以下の表のようになります。やはりしっかりと効果を出したい場合は切る方法になりますが、切る事や傷に抵抗がある方も多いでしょう。そういう方にはサーマクールアイがお勧めです。
切る手術とレーザー治療では受ける側として大きなへだたりがあると思いますが、手軽に見た目を変えるだけであれば埋没法と言う選択肢もあります。
4.「まぶたのたるみ」や「目の開き」を健康保険で改善する方法
「まぶたの皮膚のたるみが目に被ってしまっている場合」や「目の開き自体が悪くなって視野が狭くなってしまっている場合」は眼瞼下垂症(目の開きが悪い病気)として健康保険で治療出来る場合があります。簡単に言えば、黒目の半分以上が隠れている場合は保険の適応となる場合が多いです(半分以下でも適応となる場合もあります)
健康保険の適応(病気の範囲なのかどうか)は医師の診察によりますが、健康保険で行う場合は自己負担額が少なくなります。初診から手術後の診察で5-6万円の負担になると思います(3割負担の場合、両目)
また、民間の医療保険に加入されている場合はそちらからも給付金が出る場合がりますので、ご自分の加入されているところに問い合わせてください。
美容目的で行うのとは違い、目の開きを良くする事が目的です。二重のラインをどうしたいとか、美容的な左右差が気になるとか、他の美容的な手術と組み合わせるなどは健康保険を使った場合は出来ないのです。
5.まとめ
まぶたのたるみ、特に上まぶたのたるみに関して解説しました。方法としては数も限られるので選択しやすいと思います。