目頭切開とはどのような手術かご存知ですか?
目を大きく見せる手術というのを知っている方は多いと思います。しかし、実際にどの程度の効果が出るのか、失敗のリスクはあるのか、さらに、腫れや傷跡で周囲の人にばれないのかなど詳しい内容を知りたい方も多いのではないでしょうか。
また、すでに目頭切開を受けており、傷跡や目頭の形が気になっていて、修正をお考えの方もいるでしょう。
そんな方々のためにこのページでは、目頭切開の方法や効果から、手術によるリスクやダウンタイム、傷跡の経過、さらには修正の方法や時期まで、目頭切開に関するすべての情報をお伝えしていきます。
目頭切開に興味をお持ちで手術を検討されている方や、修正をしようか迷われている方は、このページを読んで目頭切開についての正確な情報が得られれば、不安やお悩みが解決するはずです。ぜひお役に立てて下さい。
目次
1.目頭切開とは
目頭切開とは東洋人によく見られる、目頭のヒダ(蒙古ヒダ)を切る事によって、隠れている目頭をより見えるようにする手術です。目頭を広げる訳ではなく、隠れている目頭を見せる手術なのです。
ですので、蒙古ヒダのない人(西洋人)に行っても効果はありません。
2.目頭切開の効果
目頭切開は以下のような方に向いています。
- 目が離れて見えるのが気になる
- 目を大きくしたい(横方向に大きくなる)
- 平行型の二重まぶたにしたい
目頭切開をすると、下の写真の様になります。
症例①
目が近づく事によって、大人っぽく見える
症例②
目が近づき、作った二重も平行型になっている。キリッとした大人っぽい印象
症例③
目が近づき、横方向へ目が大きくなっている
効果としては以下の4つがあります。
- 目が大きく見える
- 目が近寄って見える
- 二重のラインが広がる(目頭側だけ)
- 大人っぽく見える
東洋人は目頭に蒙古ヒダがあって、目が離れて見えるために幼く見える一因だと考えられています。
目頭切開という手術をすると、上記の4つの効果が同時に起こります。目は大きくしたいけど、近づくのは嫌」「目が離れて見えるのを治したいけど、大人っぽく見えたくない」などは出来ないので、他の方法を考える必要があります。
他の方法とは以下のようなものがあります。
- 目を大きくしたい場合:眼瞼下垂手術、目尻切開手術、たれ目手術(下眼瞼下制)
- 二重まぶたを平行型にしたい場合:二重手術のみでも出来るか再度検討する
目を大きくする手術
目頭切開の方法
目頭の本来の位置が変わるわけではなく、目頭を覆い隠している皮膚をどける手術ですので、いくらでも目頭を切って位置を変える事ができるという訳ではありません。
手術の方法としては、現在代表的に行われているものがZ法とW法です。その他に、古い方法で三日月法(単純法)や傷の目立ちにくいリドレープ法があります。
Z法
多くのクリニックで用いられています。Z法を用いる医師が一番多いように感じます。
メリットは広げる量の調節がしやすい事と、戻すことが他の方法に比べて行いやすいと言う点です。
デメリットは、目頭よりも下に傷が出来てしまう事です。しかし、時間とともに目立ちにくくなります。
*手術後はメイク等をした状態です
W法
メリットは大きく広げる事が行いやすいです。デメリットとしては傷がZ法に比べて目立ちやすい、傷の赤みが引きにくいと言う点があります。
リドレープ法
メリットは傷が目立ちにくい事です。デメリットは、リドレープ法では平行型二重になりにくい場合があるという事です。
3.自分でできるシミュレーションの方法
指で目と目の間をつまむだけでもイメージは付きますが、手が邪魔になってよく分らないと思います。下の写真のようにテープを貼る方法や棒で押さえる方法の方がイメージが付きやすいです。
テープで張る場合は目頭かテープを貼ってしっかり引っ張りながら眉毛の方に貼りつけます。しっかり貼らないと戻るのでしっかり貼りましょう。棒で押さえた方が両手がふさがってしまいますが、微妙な変化が出しやすいです。
どの様なシミュレーション法であれ、事前にしっかり検討する事が重要です。
4.目頭切開の傷跡とダウンタイム
5-7日で抜糸が必要で、アイメイクは抜糸翌日から
目頭切開の手術後は糸で縫ってあります。この糸を抜糸するのは1週間後ですので、それまでは糸が付いたままになります。ですので、ダウンタイムは最短で6日ほど必要です。
目頭部分のメイクは抜糸の翌日から可能です。
腫れが出る事はまれだが、内出血が出る事がある
目頭切開単独の手術では、腫れが出る事はほとんどありませんが、内出血は出る場合があります。ただし、ほとんどの場合は軽い内出血で抜糸までの1週間で目立たなくなります。
傷は1-3か月で改善していく
1週間後の抜糸の後、傷の凹凸や赤みが気になるでしょうが徐々に改善していきます。
早い人では1カ月の時点で気にならなくなります。遅い人では3-6か月かけて改善していきます。
ダウンタイムに関してより詳しく知りたい方は「目頭切開のダウンタイムは1週間!傷の経過と術後の注意点」をお読みください。
5.目頭切開の傷跡の経過
症例についてはZ法を紹介しています。
抜糸直後の状態です
傷跡のケアについて
傷跡が気になるからと言って、触っていじったり、ゴシゴシこするとなかなか目立ちにくくなりません。傷は極力触らない様にして、洗う時もシャワーの水圧で汚れを落とす程度を心掛けた方がいいでしょう。注意する目安としては1ヶ月です。
傷跡の経過などより詳しくご覧になりたい方は「目頭切開の傷跡の経過と傷跡を目立たなくする方法」をお読みください。事例も含めて解説しています。
6.目頭切開で起こりうる失敗例と修正法
目頭切開の失敗には3つのパターンがあります。
- 目頭を切り足りなかった
- 目頭を切り過ぎた
- 傷が気になる
この3パターンです。手術自体に問題があると言うよりも、手術前のカウンセリングが不十分で切る量をしっかり確認できていなかった事によって起こる失敗が多いのです。
目頭を切り足りなかった失敗
目頭を切り足りなかった場合は再度目頭切開を行って修正する事が出来ます。ただし、手術後すぐに出来る訳ではなく、傷の事を考えて初回手術より3ヶ月は空けてから行うのが良いでしょう。
目頭を切り過ぎた場合
「目と目が近寄り過ぎた」「目頭の形が変」「キツイ印象になってしまった」など訴えは様々ですが、目頭を切り過ぎた事によって起こります。
これは、手術前にどの程度広げるのかをしっかり話し合っていなかった事が原因です。
目頭切開は目頭を広げると言う手術ですが、以下の4つの事が同時に起きます。しっかりシミュレーションを行い納得してから手術を受けるべきです。
- 目が大きく見える
- 目が近寄って見える
- 二重のラインが広がる(目頭側だけ)
- 大人っぽく見える
ですので、「目頭切開で目を大きくしたいが、大人っぽく見えるのは嫌だ」「二重のラインを広げて平行型にしたいが、目が近寄って見えるのは嫌だ」などの希望をかなえる事は難しく、どの程度切開して間を取るかの話になってきます。
修正方法としては、再度切って戻す事になります。ただし、目頭切開をするよりも戻す方が難しいです。多くは逆Z法と言うZ法の逆の事をして修正します。
こちらも傷の事を考えて、初回の手術から3ヶ月は空けて行った方が良いでしょう。
傷が気になる場合
Z法やW法、リドレープ法で行えば、基本的に目頭切開の傷はそれ程目立ちません。
しかし、中には皮膚が盛り上がっている場合や赤みが残る場合もあります。これらは手術的に修正する事は難しい場合が多いのでレーザー治療がメインになる場合が多いです。
治療法としては繰り返しフラクショナルレーザーを当てて、盛り上がりをごまかしたり、ダイレーザーと言うもので赤みを薄くする方法があります。しかしながら、全く目立たなくなるという訳ではありません。
目頭切開の失敗については「目頭切開手術の6つの失敗パターンと失敗を避ける方法」をお読みいただければどういった失敗があるのかが理解できます。
目頭切開の修正に関しては「目頭切開手術後の修正方法と修正時期についての解説」をお読みいただければ、どの様な場合にどうやって修正するのかが分ります。
7.手術費用の値段の相場
20個のクリニックから値段の相場を出しています。
最安値は101,850円で、最高値は400,000円、平均は239,492円でした。ほとんどのクリニックの値段も20-25万円の間でした。
あまりやすい値段のクリニックは三日月法のみを行っていたり、他に色々なオプションを付けられたりすることもあります。
事前に、行っている手術法とトータルの費用は確認してからカウンセリングに行きましょう。
費用やクリニック選びに関しては「目頭切開の値段の相場と医師やクリニックの選び方」をお読みください。具体的に解説しています。
8.目頭切開のドクター選びのポイントと注意点
手術技術は当たり前ですが、それよりも出来上がりに関してしっかり相談に乗ってくれる医師に任せましょう。
目頭切開は一つの手術で色々な効果が表れます。大きくは4つ。
- 目が大きく見える
- 目が近寄って見える
- 二重のラインが広がる(目頭側だけ)
- 大人っぽく見える
という効果が表れますので、どれ位の量の目頭を切るのかで結構違いが出てきますので、手術前にしっかりとカウンセリングを行ってくれる医師を選びましょう。
また、クリニックを選ぶ際のチェックポイントとしては、どの様な方法で行っているのかが重要です。Z法、W法、リドレープ法などを行っていれば安心です。逆に方法に何の明記もない場合は注意が必要です。
リドレープ法は比較的新しい方法なので、若干値段が高く設定されることもありますが、それぞれの方法の値段に開きが大きい場合は、合う合わないに関係なく高いものを勧められる可能性が大きいです。
また、目頭切開のドクターの選び方は「目頭切開でイメージ通りの目元を実現してくれる名医の条件」をお読みいただけるとより具体的な選び方が分ります。
9.二重まぶたの手術と一緒に行う場合
二重まぶた手術の際に目頭切開を同時に行う方がいらっしゃいます。以下の様な場合が多いです。
- 二重にするだけでは平行型二重にならず目頭切開を併用する場合
- もともと目が離れて気になっていた方や目を大きくしたい場合
- がせっかく手術を受けるのであれば同時にと考えられる場合
同時に行うメリットは、
- 別々に行うよりもダウンタイムの時間を短縮できる事
- クリニックによっては同時に行う事により値引きがあるところもある事
同時に行うデメリットは、
- 一気に目頭も二重のラインも変わってしまいますので、出来上がりをイメージしにくい事
二重まぶた手術には「埋没法」と「切開法」があります。埋没法は糸による手軽な方法で、切開法は、字のごとくまぶたを切って二重ラインを作る方法です。
埋没法
目頭切開と同様にダウンタイムが1週間以内ですので同時に行う方もいらっしゃいます。同時に行うメリットはダウンタイムが1度で済むという事でしょう。
切開法
どうせ切るなら一緒にと言う方が多いのと、目を縦方向に大きくする手術で眼瞼下垂手術と言うのがありますが、その手術と同時に行う方もいます。(眼瞼下垂手術は切開法と同時に行う事がほとんどです)
ダウンタイムに関しては目頭切開単独であれば1週間が目安ですが、切開法であれば1-2週間必要です。
10.まとめ
目頭切開について解説しました。目頭切開を行う場合は手術前のシミュレーションが何と言っても重要です。まずは、ご自分で試してみて下さい。